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参加者別支給品一覧とその経過 参加者別支給品一覧とその経過1 鹿目まどか、暁美ほむら、巴マミ、美樹さやか、佐倉杏子、キュゥべえ 風見幽香、東風谷早苗、レミリア・スカーレット、聖白蓮、寅丸星、河城にとり 不動遊星、鬼柳京介、ジャック・アトラス、プラシド ケイネス・エルメロイ・アーチボルト、アサシン、ランサー 参加者別支給品一覧とその経過2 泉研、星君、ジュラルの魔王、門矢士、小野寺ユウスケ、海東純一 東豪寺麗華、我那覇響、ティンカーベル、先輩天野河リュウセイ、松岡勝治、龍昇ケン ルシフェル、イーノック、ケンシロウ、ジャギ、速水もこみち、有野晋也 衛宮士郎、ギルガメッシュ、シャーロック・シェリンフォード、アルセーヌ サーニャ・V・リトヴャク、エイラ・イルマタル・ユーティライネン 参加者別支給品一覧とその経過3 アカツキ、ムラクモ、ジョン・メイトリックス、野獣先輩、ありがとウサギ、アドルフ・ヒトラー 男色ディーノ、レア様、巡音ルカ、日本鬼子、相生祐子、赤座あかり、イカ娘、権兵衛、青鬼 木原数多、ラミエル、グレーテル、司馬宙、カズマ、ヴェルタースオリジナルのおじいさん 四条雛子、ロックオン・ストラトス、イワーク・ブライア、フランク・ウェスト、右代宮譲治、ゴン=フリークス
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―――side マーベラス その日は特に空が青く晴れ渡っていた。 俺達はいつも通り朝飯を済ませた後、今日もお宝探しの為にナビィの「お告げ」を待っていた。 「ソレジャイクヨォ、レッツ、おタカラナビゲートぉ~♪」 ごつん、と音がして天井に勢い良くぶつかり、そしてまた勢い良く落下するナビィ。 しばらくしてその機械の嘴が動き出し、いつもの通り、半ば予言染みた一言を紡ぎ出した。 「……○××‐ΔYKκ○の通信回線に接続すると吉だぞよ。」 「へっ、今日のはやけに分かりやすいじゃねぇか。いつもそうだと助かるんだがな?」 いつもとは違う様子のナビィの発言を受けながらも、素早く回線に接続する。 すると、微弱ながらも音声による通信が流れ始めた。どうやらザンギャックの秘匿通信回線のひとつに繋がっているらしい。 「……ザ…ザザ…サーン、例のものの雛形は…ザザ成…ているよ。すぐに…ザ……渡す事もできると思う…ザザ…「………ンジャ…キー」をね。ザザザザ…それじゃ、見滝原で…」 プツッ…と、最後に短く音がして、回線が切断された。 「……おいジョー、今の何とかサンとか言う通信相手についてわからないか?それにあいつら、レンジャーキーがどうとか言ってやがったが…」 「インサーンはザンギャックの技術部長の女科学者で、こちらで言うとハカセのような存在だ。」 「おおかたミタキハラとか言うところに潜入した行動隊長からその、レンジャーキーについての作戦が成功したと言う報告を受けたのだろうが…」 手元のキーについては特に異常は無い。が、奴らがレンジャーキーについて新たな何かを手にした以上。 それは、俺達の目的である「宇宙最大のお宝」に繋がる「スーパー戦隊の大いなる力」が奪われかけていると言う事に他ならない。 「―――へっ、やってくれるじゃねぇか。だがこちらもタダじゃ奪われねぇぜ!お前ら、ミタキハラとやらに出航だ!」 冒険とロマンを求めて、宇宙の大海原を行く若者たちがいた。 宇宙帝国ザンギャックに反旗を翻し、海賊の汚名を誇りとして名乗る豪快な奴ら! その名は、海賊戦隊ゴーカイジャー! http //www.youtube.com/watch?v=dQta-fJobys 海賊戦隊ゴーカイジャー 第13.25話「見滝原市……?」 ―――side 鹿目まどか わたしとさやかちゃんとマミさん、それに転校生のほむらちゃんと隣町から来た杏子ちゃん。 この5人がチームを組んで魔女狩りをするようになって、そろそろ二週間が経とうと言う頃でした。 学校で体育の授業中、突然地面が真っ黒になって。 今まで綺麗な青が広がっていたはずの空には真っ赤な船底?しか見えなくなっちゃった。 「あー、あー、ただいまマイクのテスト中!……よし、大丈夫だな?」 「今現在ザンギャック帝国の侵略を受けているお前らなら知ってるとは思うが。俺達はザンギャックと戦う宇宙海賊だ!」 「この街にザンギャックの行動隊長、つまりエージェントが忍びこんで作戦を行っているらしい!何か変わった事は無いか!?」 「……そこの男子!どうなんだ?」 中沢くんが謎の声の人に当てられた……それにしても大きな声、真下で聞いてる身にもなってよね! 「ひぃっ!?え、えぇっと、この街は別に何も……他の街みたいな攻撃も、受けてませんし」 「その通りです!というか群馬県全体が特に変わってませんよ、えっと……ゴーカイジャーの皆さん?」 「そーだよねー」 「こういう時は、田舎で良かったって感じ?」 「でも東京とか神奈川はほんとひどいらしいよ!」 「そう、私も友達の何人かと連絡取れないし……大丈夫なのかなぁ?うぅ……」「あーほらほら、泣かない泣かない」 中沢くんと早乙女先生(教科違うのに何で出てきたんだろ?)の答弁が終わると、巨大船にびっくりしていた皆も緊張の糸が切れたみたいで、たちまちいつも通り喋りだした。 たしかに見滝原にはザンギャックの攻撃なんて今まで一度も無い。 侵略が行われてるのはTVの中だけと言う平和ぶりだ。……そう、表向きは。 現実は違う。この街には呪いが溢れてて、わたし達は毎日のように希望を振りまいてそれと戦っている。 でも、それは見滝原に限った事じゃないし。 キュゥべぇやマミさんが言うにはザンギャックの襲来以前から魔女との戦いは続いているらしい。 やっぱりザンギャックとは関係が無いって事には変りない。 情報を得られないと知ったゴーカイジャー?さん達は私達の頭上を立ち去る事に決めたみたい。 それを遮るように早乙女先生が声をかけた。 「あ、あの!」 「何だ?先生?」 「皆さんは目玉焼きは半熟じゃないと食べな…あぁっ行かないで!」先生、こんな場面でそりゃ無いよ……みんな呆れてるよ? 早乙女先生がこんな所でも目玉焼き談義を仕掛けようとするのを、ゴーカイジャー達の船は完全に無視して飛んでいった。そりゃそうだよね……ティヒヒ 「あはははは……どうやら先生、今回の男は相当恨みが深いみたいねー。あんな初対面の人たちにまで話題を振るなんて。しかも相手はスーパー戦隊……?」 突如、さやかちゃんの目の色が変わった。 「あぁーっ!!あいつら有名人じゃん!サイン貰っておきゃあ良かったぁ~!マニアに売れるのにぃ~」 「美樹さん、お金の事ばっかりではしたないですわ!」 「ふ……言ってくれるな仁美。所詮小市民の俺じゃあお前の家とは釣り合わねぇ。俺には少しでも金が必要なのさ……」 「み、美樹さん……いや、さやかさん。お金なんて無くたって私が貴女を想う気持ちは変わりませんわ」 「仁美……!」「さやかさん……さやか!」あっちゃー、さやかちゃんも仁美ちゃんもノってきちゃってるね。こりゃあ当分帰ってきそうにないや……ティヒヒ…… そういえば、ほむらちゃんはどうしたんだろ? ……居た。校庭の隅っこに立って、ゴーカイジャーが去って行った方向をずっと見つめてるみたい。ほむらちゃんって戦隊マニアだったのかな? ―――side 巴マミ その日の夕方、学業を終えて一度帰宅しようとする私の前に現れたのは、一番の友達であるキュゥべえだった。 「マミ……マミ……!」 「なぁに、キュゥべえ?学校でもひっきりなしに念話を送ってきたけど、そんなに急いじゃってどうしたのかしら?私、今日は早く家に……」 今日は最後の授業が体育だったから下着がビショビショで早く着替えたい……なんて事は言わないけれど。 それにしたってこのうだるような暑さ。まだこんな季節なのに、絶対おかしいわ……。まさに焦熱地獄。そういえば、彼がこれほど焦った様子なのは珍しいわね。 「マミ、最近学校で何か変わった事が無かったかい?」 「それもしかして、この間のゴーカイジャーさん達の事?カッコ良いわよねぇ……実は私、日曜朝に組まれてるゴーカイジャー報道特番毎週見てるのよ!今度はキュゥべえも一緒に見る?」 「それにしてもまさかあのスーパー戦隊がこんな所に来てくれるなんて!授業中じゃなかったらサイン貰いに行くとこだったわね、うふふ…っ」 私はやっとキュゥべえの訝しげな視線に気づく。…やっぱり友達の真面目な話はちゃんと聞くべきよね。 ゴメンなさい、と心の中で小さく詫びる。 「――それで、何の話かしら」 「何の事は無い、僕の方も“ゴーカイジャー”の話をするつもりだったさ」 「単刀直入に言おう。彼らは君の考える通りの正義の味方じゃない」 「……何言ってるのか、訳がわからないわ。あなたはいつもそうね、肝心な事は何も言わないで……」 「マミ、考えてもみてよ。数ヶ月前の“レジェンド大戦”でスーパー戦隊は全てその力を失い、力はレンジャーキーへと置き換えられた。」 「では、彼らはいつどうやってそんな力を手に入れたんだろうね?」 「……!?」 「それだけじゃない。君達は普通、海賊って言葉にマイナスイメージを持っているだろう?」 「それは銀河規模においても同じ事なんだ。にも関わらず、彼らゴーカイジャーは訂正して回らないどころか、それを自慢げに自称してすらいる。」 「何かやましい事の一つや二つ、自覚してると見て良いんじゃないかな?」 「……それで、私に何をさせたいのかしら」 「簡単な事だよマミ。彼らがこの街を好きにしようとしたら止めて欲しいと言うだけの話さ。」 「スーパー戦隊の力を我が物にしているだけかも知れない、そんな“正義の味方”なんて信じられないだろう?」 「ザンギャックに成り代わろうと画策している可能性だってある」 そして、この街を守れる正義の味方はマミ、君たちだけなんだ――と、キュゥべえはしめくくった。 私が、正義の味方……そう、キュゥべえの言う通り、今この街を守っているのは私達魔法少女なんだ。 いくらスーパー戦隊とは言え、この街では突然やってきて好き勝手なんてさせやしない。ましてや、彼らが戦隊を騙っているだけの存在なのだとしたら。そんなの、私が許さない。 「……わかったわ、キュゥべえ。一時間後に私の家に集合するよう、みんなに伝えてもらえるかしら」 「お安い御用さ、マミ」それだけ言い残して、キュゥべえはそそくさとどこかへと走り去って行った。私はそれをぼうっと突っ立ったまま眺めた。 なぜだか無性にのどが渇く。風が私の髪を巻き上げる。……やっぱり一度帰ろうかしら。 ―――side 佐倉杏子 夕方、マミから一斉招集がかかった。 この街はつくづく平和ボケした所だ。普通なら学校に行っているような時間帯に、あたしみたいなJC(まさか小学生以下に見られてるって事は…無いよな?)が道を聞いてきてるのに。 全く気にせずすんなり教えてくれるなんてね。 こんな街にも呪いが溢れてるなんて魔女退治を生業にする我が身でも嘘みたいだ。 たまには感謝して金なり食い物なり供えてほしいね…などと考えつつ歩いている間に、マミのマンションにたどり着いた。 今ねぐらにしている河原のお手製ダンボールハウスからは、見滝原の中心から少し外れたこのマンションは、魔法少女の脚力をもってしても若干遠い。 駅前のホテルに丁度いい空室でも出来たらマジカルパワーで忍びこんで占拠してやりたいんだけど、今は丁度良い部屋が無い。 ほんとはダンボールハウスでもあたしは生きていけるんだけど……まぁ今はしょうがないやね。 エレベーターから降り、今はマミ一人で暮らす巴家の玄関を開く。靴の数から見るにどうやら他の面子は既にそろってるみたいだけど…… 「そ、そんなの絶対おかしいですよマミさん!せっかく来てくれたのに、いきなり襲うだなんて……」 「ふぅ……何を勘違いしてるのかしら、暁美さん。彼らは「来てくれる」ような単純な正義の味方じゃない。」 「ゴーカイジャーがザンギャックと戦ってる理由、知ってるでしょ?」 “宇宙最大の至宝”に近づく為にザンギャックより先にスーパー戦隊の力を手に入れたいってだけなの。もしかするとザンギャックに成り代わる為かも知れないわよ?」 「そんな人達が私たちが守ってきたこの街で好き放題に暴れるのをただ見ているって言うのは、市民としても心苦しいわ。暁美さんはそうは思わないのかしら?」 へぇ、こいつは驚きだ。眼鏡でおさげの見るからに内気でクラスに馴染めない「転校生」の暁美ほむらが、リーダーのマミに楯突くだなんて。 いつもはマミかあたしが提案、もう片方が反対→さやかが煽り→まどかがなだめるのがお決まりのパターン。 で、こいつはそれを見てただただおろおろするのが通例だった。 なのにこれは一体どうしたんだ?いよいよ仲間割れか?チーム解散かぁ? 「そうだよ!転校生ぇ、どーせあんたはこの街に思い入れなんか無いんだからどうだって良いのよね!」 「さっさと見滝原からも群馬県からも出てって、東京にでも逃げ帰ったらどうなの?」 さやかのヤジが入り、ほむらの目が据わる。 「……私、逃げる気なんかありません。それにこの街にはワルプルギスの夜が」 すかさずさやかの声。 「ほら、またそんな来もしない物をでっち上げる!だいたいマミさんだって知らない物を、なんであんたが知ってるってのよ?」 「この前もキュゥべえが魔法少女を騙してるなんてデマをペラペラと喋ってくれて、そんなにあたしと一緒が嫌なのね!」 「さやかちゃん、その辺にしておきなよ……」 まどかの制止も振り切り、ますますさやかはヒートアップする。 「……まどかは黙ってて!戦いの時だってそう!いきなり目の前で爆発されちゃ困るのよ。まどかやマミさんは飛び道具だから平気だろうけど、こっちの事情も考えて欲しいんだけど?」 「やっぱりあんたと組んだのは間違いだったわね!」 ドンッ さやかの口撃の間ずっと押し黙っていて俯いていたほむらが、捨て台詞の直後に大きく机を叩き、立ち上がる。 それに応じて、さやかに気圧されていたまどかもようやく我に返る。 「待ってよ。ほむらちゃん、どこに行くの……」 「…鹿目さん、あなたにはもう関係ない事。巴先輩、今までお世話になりました。合鍵、お返しします」 それだけ言い残して、暁美ほむらは部屋から出て行った。あたしには会釈だけかよ、まぁ良いけど。 仲間になった時にマミから全員が貰ったこの部屋の合鍵だが、(当然あたしも貰ってる)これをも返納するって事は本格的に抜けちまうみたいだ。 ま、この人数の魔法少女同士が仲良くやってるって状況が異質だったんだけどな。 これからあいつ、一人でどうするのかな…なんて、柄にも無い事考えてないでとにかく話を聞く事にする。 「おいマミ!用事ってなんなんだよ?」 「あれ……佐倉さん?いつ来ていたの?」 へ? 「杏子ちゃん!?あ……ええっと、こんにちは…」 あれ? 「杏子?…何、立ち聞きってワケ?趣味悪いのね」 おいおい、まさか今まで気づかれてすら無いなんて思ってなかったぞ…… ―――side 暁美ほむら マミさん、否、巴マミのマンションを出て歩きながら途方に暮れる。 なんて事だ。魔法少女4人全員と決別するほどのポカをやらかしたのは今回が初めてだ。 もう誰にも頼らず、たった一人でまどかを守りつつワルプルギスを倒す以外に道は無い。 だがそんな事は今までの経験則上絶対に不可能。 ――もう一押しすればソウルジェムを濁らせるほどの絶望に包まれながら、私はどこへ行くとでもなく歩く。 そこへ現れたのは――― 「……インキュベーター」 「やぁ、ほむら。みんなと別れてしまって困ってるようだね。僕が力になろうか?」 「遠慮する…。もうあなただけは信じないって、決めたから」”まどかを殺した”、白々しい悪魔め。 「やれやれ心外だね。他の魔法少女達からは信頼を頂いてるって言うのに……暁美ほむら、君は一体、何者なんだい?」 「……答える必要はないわ。」消音器(サイレンサー)付きのM92Fベレッタを取り出し、3発発射する。 一発目が白くてたっぷりした尻尾を半分削ぎとり、二発目が逃げようとする脚を二本まとめてへし折り、吹き飛ばす。 最後の一発は顔面に大きな穴を穿ち、頭の向こうの景色を露出させる。 「……やれやれ、無駄だっていうのに」 「ひ…っ!?」こいつ、何故!?頭を潰した、生物なら生きていられるはずなんか…! 「暁美ほむら、ボディの精製にだってエネルギーは必要なんだ。出来ればこの個体を維持したままで居たいから傷を直す魔力を」 魔力をくれ、と続けたかったのであろう。 しかしそのインキュベーターの頭部は、以前奪取したドスによって胴体と泣き別れにされた。 やはりこいつは悪魔だ……。関わったら、ろくな事にならない。 しかし、これでもう誰にも頼れない。魔法少女の領域には一般人は何も感知できず、頼るべき魔法関係者などもはやいない。もはや救いの手は、無い……。 いや、一つだけあるかも知れない。正直信用できるかわからないがあのイレギュラー達。でも、私にはもう彼らしか残っていないのだから。 私は走りだす。未来を描く為に。 その後ろで新たなインキュベーターが笑うのに、私は気づいていなかった。 「きゅっぷい……暁美ほむら、君はとことん都合よく動いてくれるね……おかげでこちらもやり易くて助かるよ」 ―――side ドン・ドッゴイヤー(ハカセ) 見滝原で情報を集め初めて3日目、やっと一人の少女がやって来てくれた。 …が、その子、暁美ほむらが僕らの所に持ち込んだのはとんでも無い情報だった。 曰く、自分は「魔法少女」である。 曰く、この街には「魔女」と言う怪物が潜み、人々を襲っている。 そして、それら魔女を倒す為にはゴーカイジャーの力が不可欠である、力を貸してくれ、と。 「冗談じゃねぇ」マーベラスがイラつきもあらわに口をはさむ。 「1日2日ならともかく、”ワルプルギスの夜”が来るのは一月も後の話だろうが」 「そんな時期までこの街に居座ってて見ろ、他のお宝はどうなる?ザンギャックに奪われるのがオチだ。」 「……とにかくそんなもんに付き合う義理は無ぇ。さっさと帰んな」 「……そんなっ!あなた達はスーパー戦隊なんでしょう?!」 「あぁその通り。だがな、その前に俺たちは宇宙海賊だ。慈善で悪を倒すボランティアじゃねぇ。」 「自分の星の問題くらい、自分達で解決するのが当たり前なんだぞ」 マーベラスの辛辣な口ぶりに、暁美さんは口をつぐんでしまう。まったく、少し上手くいかないからってイラついちゃって…… 「言い過ぎだよマーベラス。……でも暁美さん、安心してよ。僕らだってあとちょっとはこの街にいるつもりだから。」 「その間何かあったらいつでも力に…『ザンギャックダヨ!ザンギャックノハンノーダ…アレ?』」 ナビィが敵襲を告げかけ、そして途中で止める。何だったんだ、今の? 「おい鳥ィ!適当な事言うんじゃねぇ!」 「トリジャナイヨ、ナビィダヨぉ~……マ、イイヤ」 「マタオキャクサンダヨ?コンドモオンナノコダケ、4ニングミ」 聞いた瞬間に暁美さんがとっさに身構えたように見えた。 ……思春期の地球人って大変なんだなぁ。早くルカ達が戻ってくれば女同士で気軽に話せるかも知れないけど、僕じゃなぁ…… ―――side 巴マミ 眼前に浮かぶ巨大帆船「ゴーカイガレオン」からロープを伝って男が二人降り立った。 赤いジャケットはゴーカイジャーの船長、キャプテン・マーベラス。 緑のジャケットはゴーカイジャーの工作&コック担当、ハカセことドン・ドッゴイヤー。 どちらも「日曜朝7 30からの報道特番」でおなじみの二人。こんな出会いでなければ、正直サインを貰って記念撮影して欲しかったけど…… 「ゴーカイジャーのお二人?単刀直入に言わせてもらうわ」 「私たちの要求は二つ。まず、船内にいるはずの暁美さん、暁美ほむらを引き渡す事。」 「そしてもう一つは、この街から一刻も早く退去する事よ」 「……へっ、名乗りもしない奴らの言う事を聞く義理は無いな。俺たちは…ま、言わなくてもわかるか」 さすがに場数が違うと言う事なのだろうか。強気に迫ってもまったく動じる所が無い。 「それは失礼したわ……私は巴マミ。こちらの二人は私の後輩、鹿目さんと美樹さん。こっちの赤い子は」 「佐倉杏子。正直言って、うちらも縄張り荒らされるのが気に食わないんだよね。ここはおとなしく従って貰えるかい?」 32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/05/24(火) 22 05 25.24 ID I6bRqTRGo 「トモエにサクラ、カナメにミキ…と。ふん、お断りだな。子供の言う事にへいへいと従ってて海賊が通るかよ」 やはり、こうなってしまうのか。彼らにだって、海賊としての意地がある。…けど、私たちだって今まで見滝原を守ってきたんだ……! 「なら、仕方がないわね。……実力で通します。みんな、変身して!」 「望む所だ。おいハカセ、一つ生意気なガキ共のケツを引っぱたいてやるとしようぜ」 次の瞬間、赤・青・黄・緑・桃の光が一つに溶け合った。 ―――side 鹿目まどか こんなの、絶対おかしいよ。マミさんも、さやかちゃんも。そしてわたしも。 ほむらちゃんを追放して、挙句に逃げ出したほむらちゃんを吊るし上げる為に「ゴーカイジャー」と戦うだなんて。 まだ出会ってから一週間も経ってないのに。同じ、正義の味方のはずなのに。 「…めさん!……鹿目さん!」 マミさんの声で、はっと我に返る。 「気が進まないのはわかるけど。こうなった以上、戦いが避けられないのもわかるわね?」 「……はい。」契約して戦士になった以上、戦いについてある程度の覚悟は決めていた。 同じ道を行く者同士であっても、武器を向け合ったのなら戦いは避けられない。 時には同じ少女を射つ事もある…って。でも、今日がその日だとは思ってなかった。 改めて戦況を確認する。 近距離型のさやかちゃんと杏子ちゃんがそれぞれゴーカイレッドとゴーカイグリーンを相手に戦っている。 新米のさやかちゃんはもちろんの事、杏子ちゃんまでもがグリーンのトリッキーな動きに翻弄されかけている。 それでもグリーンの反撃を的確に躱しているのがベテランの意地…なのかな。 遠距離タイプのマミさんは両手のマスケットから地面に向かってリボン弾を発射して只管援護に徹している。 が、生き物みたいにしゅるしゅる伸びるリボンはひょいひょいと躱され、あるいは切断されて。 ゴーカイジャーは全く意に介さず、何の邪魔も無いかのように戦っている。 その内に、さやかちゃんをより与し易いと見たゴーカイジャーが前後から襲いかかった! ギィンッ!大きな金属音。さやかちゃんのサーベルが二本まとめてレッドの「ゴーカイサーベル」に切り裂かれた音だ。 同時に後ろからはグリーンの銃撃が直撃し、さやかちゃんがグッと短く苦悶の声を上げる。 「ダメぇぇぇっ!」その勢いで羽交い絞めにしようとするグリーンに、わたしは慌てて弦を絞り、光の矢を放つ。 矢はとっさに振り向いて防御体勢を取ったグリーンを「迂回して」ゴーカイレッドに突き刺さった。 黄色いリボンの亡骸の海に、赤い戦士がワンポイントとして倒れこむ。 「マーベラス!?…ぐぉぁっ!?」予期していなかったレッドへの攻撃に驚愕するゴーカイグリーンに今度こそ杏子ちゃんの槍が直撃する。 腹部に直撃した槍は緑の戦士を大きく吹き飛ばした。 間髪を入れず足元へマミさんのリボン弾が何十発と無く撃ちこまれ、よろよろと起き上がった二人の戦士を拘束する。 「チェック・メイトね。子供に倒された気分はどうかしら?キャプテンさん?」 「あぁ、最悪だな……だが、少し遅すぎだ」 マミさんがその言語に違和感を覚えた瞬間、20番目のスーパー戦隊「カーレンジャー」をコールする声が響き渡った。 それとほぼ同時に投げつけられた「バイブレード」がリボンを切り裂いた。更に一瞬遅れて、青・黄・桃の閃光が戦場に辿り着く。 青い人の怒声。「マーベラス!ハカセ!無事か!?」 赤い戦士の余裕たっぷりな返答。「……へっ、遅いんだよ……海賊がいちいち交通ルールなんか守って来たんじゃねえだろうな!?」 ゴーカイジャーの五人が勢揃いしちゃった…… それに対して今、満足に戦えるのはわたしとマミさんだけ、前衛組は杏子ちゃんはともかくさやかちゃんはすぐにでも治療が必要かも… 回復力に優れるさやかちゃんならすぐ戻れるだろうけど、それでももう少し時間が必要そう。 「魔法には、魔法だろ!ゴーカイチェンジ!」赤い戦士、マーベラスさんの掛け声と共にゴーカイジャーの姿が29番目のスーパー戦隊「マジレンジャー」へと変わった。 それと同時にマミさんがありったけのマスケットを喚び出して前に立ち、杏子ちゃんは満身創痍のさやかちゃんのカバーに下がる。 頼もしいけれど、全体的に圧倒的な実力差と経験差があるのは否めない。 ほむらちゃんの言ってた「ワルプルギスの夜」もこんな絶望的な戦いだったのかな……と今更考える 「……これで終わって!」 マミさんのマスケットが一斉に火を噴く。無数の使い魔相手にならまさに必殺となる効果的な一撃。 でも、この時は…… 「「「「「マジカルカーテン!」」」」」 全ての銃弾がマジレンジャーの光の壁に跳ね返され、消滅させられてしまう。 「そんな……」 マミさんの最大級の攻撃すら、これほど簡単に無効化されてしまう。 これがスーパー戦隊の力だって言うの?こんなのって無いよ、強すぎるよ…… 「こうなったら…鹿目さん、合わせて!時間を稼ぐわ!佐倉さん、動けるなら美樹さんを連れて撤収!」 「マミさんっ!?待って……!?ちょっ、放しなさいよっ」 「……了解!ゴーカイジャー、だっけ?今回は足手まといがいたけどね、次は容赦しないよ!」 さやかちゃんと杏子ちゃんが逃げて行く。 「向こうもこれで終わりにするつもりみてぇだな。残った奴らにはちょっとばかし痛い目見てもらうぜ!」 ゴーカイジャー達の声が聞こえる。 どうしてわたし達、戦わなきゃならなかったの?この星を、この街を、守っているって意味では同じなのに…… 「グリーングランド!」 「ピンクストーム!」 「ブルースプラッシュ!」 「イエローサンダー!」 「レッドファイヤー!」 「来たわ、行くわよ!……ティロ・フィナーレ!」 「え……は、はい!行けぇっ!」 ピンクの光をまとったティロ・フィナーレと、マジレンジャーの「合体魔法」がぶつかり合い、強烈な閃光が辺りを満たす。 ……相討ち!?そうじゃない、少し小さくなったけどマジレンジャー達の魔法がこちらに迫ってきてる。 わたしは結局何も出来なかった。戦いを止める事も、ほむらちゃんを助ける事も。 それでも、これで終わりなんだ。そう思った時。 「その必要は無いわ」 その一言と共に、目の前に黒い少女が現れ、大きく後ずさりながらも左手の盾で光弾を受け止め切った。同時に煙幕が張られる。 「ほむ、ら、ちゃん」 言葉が出ない。わたしが悪いのに。謝らなきゃいけないのに。 ぎゅむっ、とほむらちゃんがわたしの手をより強く握る。 「……鹿目さん、巴先輩を連れて逃げてください」 「ほむらちゃん、わたしは……」 「二度も、同じ事を言わせないでください。私は冷静な人の味方で、無駄な争いをする人の敵。」 「今回の件は一方的にあなた達のチームに非がある。……もう私達の邪魔をしないで。戦おうなんて気を起こさないで。鹿目…まどかさん。」 どんっ、と突き放すように握手を解かれる。 ほむらちゃんは煙幕の中を走り去って、行ってしまった。 隣ではマミさんがあっけに取られた顔で立ち尽くしている。 「今……暁美さんが…?」 「…マミさん、早く逃げましょう。今のままじゃ勝ち目なんてありませんから。」 「そうね……美樹さん達も脱出したみたいだし、ここは退きましょう。……行くわよ鹿目さん!」 ほむらちゃん……ゴーカイジャーと一緒に戦うつもりなのかな。 もう戻ってこないの……? ―――side マーベラス 戦闘を終えて一息つく。 しかし、あれが「魔法少女」か。 ザンギャック共よりは手ごわいが所詮はまだ子供、俺たちの敵にはならねぇな。 とは言えカナメ……だったか、あのピンクにやられた傷は以外と深い。見かけはおどおどしてるが奴は侮れないな。 それにしても――― 「おいお前!……ほむらとか言ったな?攻撃してきた相手を、何で庇ったりした?」 「……助けて頂いたのには感謝します。でも、こんな戦い無意味です!もう勝ちは見えたんですから、あれ以上は必要ないはずです…!」 「そうだよ!いくら子供にやられかけたからって、イライラしすぎだって! 「ハカセ、あんたもそれ言えた義理じゃないけどね。…どっちにせよらしくないよ、船長」 「その通り。そんな事で夢を掴めるのか?お前もまだまだ甘いな」 「まぁまぁ皆さん、お気をお鎮めになって……紅茶でも飲みましょう、マーベラスさん。パトロール中に良いお茶っ葉を見つけまして……」 ほむら・ハカセ・ルカ・ジョー・アイムから異口同音に責められる。ちっ、全くうるさい奴らだ。仮にも宇宙海賊が女子供にやられっぱなしで黙ってられる訳ねぇだろうが……あ? 「……おい、そこの白いのは何だ」 「え?……インキュベーター!?何しに来た!…って、そもそも、何で見えるんですか!?」 ほむらが二重に驚く。なんだ、この白いのは普通見えないのか? 「彼らは偉大な勇気の魔法使い『マジレンジャー』の大いなる力を受け継いでいる。」 「まぁ、僕達の知ってる魔法とはベクトルが違う物だけれど、彼らに僕が見えても不思議じゃあないね。」 「…それで、インキュベーター…さん……?わたくし達に、何かご用でしょうか?」 「君はファミーユ星のアイム・ド・ファミーユだね?僕と契約して魔法少女になる気は…『そんな必要ありません』…やれやれ、話の腰を折るのがうまいね、暁美ほむら。」 「まぁ良いや、ほむら、君は僕が何匹もいるって事は知ってるだろ?おかげ僕はいつもこの街全域をパトロールできるし、実際やってるんだよ。そしてこの間」 「――ザンギャック帝国の活動跡地みたいな物を発見したんだ」 …何だと?おい白いの、もっとちゃんと教えろ! 「落ち着いてよ、キャプテン・マーベラス。海賊とは言え、長にある人間があせっちゃいけないよ。まぁ今はこちらも都合が悪い」 「明日の夕方5時頃に、…………の座標にある建物に来て欲しいんだ」 「良いだろう……情報提供、感謝するぜ。」 ほむらが視界の隅で唇を噛み締めている。……悪いな、信用が薄いのはどちらも同じ。 なら、俺たちは派手にぶつかって行くだけだ。 ―――side 鹿目まどか 結局、次の日ほむらちゃんは学校を休んでいた。 さやかちゃんはゴーカイジャーに負けた事が悔しいみたいで、さっきから机に突っ伏して独り言をぶつぶつ呟いている。 (恭介……とか何で言わないの……なんてのも聞こえたような。…何かあったのかなぁ?) 『…聞こえるかしら?美樹さん、鹿目さん?』 マミさんからの念話だ! 『……はい、なんですか?マミさん。もしかしてまたゴーカイジャーと…?』 『さすがに今はそんな事しないわ。悔しいけど、彼らも場数を踏んでる。正攻法じゃあ勝てない相手なのは確かなんだから……それに、暁美さんもいる。なおさら厳しいわ』 『キュゥべえからグリーフシードを発見したって、連絡が入ったの。放課後にすぐ向かうわ。』 『わかりました。さやかちゃん、大丈夫だよね?』 『……うん。そう、昨日はちょっと油断しただけっすよ!魔女くらいパパっとやっちゃいますって!』 『そう、じゃあ決まりね。校門で待ってるわ』 念話が切られる。マミさんと杏子ちゃんは大丈夫みたいだけど、さやかちゃん……ほんとに戦えるのかな? そしてほむらちゃん……もうどうしようもないのかな。 そんなのって…無いよ。こんなの、絶対おかしいよ。 ―――side 美樹さやか その日はマミさんの言いつけ通り、即座にグリーフシードへ急行した。 ……確かにあの時は私達にも非があったかも知れないけど。魔女相手なら遠慮無く「正義として」本気で戦える。…やってやろうじゃん! と、目的地についたみたい。前を行くマミさん(と、ついでに杏子)がこちらへ手を振ってる。 「……え?」 「嘘、ここって!」 「恭介くんの……入院してる病院」 まどかも事態を悟って息を飲む。冗談じゃない、退院ギリギリなのになんでこんな事が!? グリーフシードが育ちきって結界が口を開くまでの数瞬すら待ち遠しい。早く、早く倒さないと! 「マミさんっ!先、行かせてもらいます!」 やっと結界が入り口を見せた。同時に変身を済ませ、前の二人を突き飛ばして、半ば倒れこむほどの勢いで殺到する。 ………階段とドアをいくつか通り過ぎた結界の奥は、まるでお菓子の国だった。 クリームの大地、クッキーの壁面、キャンディの石ころ……それ以外に形容する表現が見つからないほどの、甘味の地獄。 病院と言うロケーションには全く似合わない。特に糖尿病患者の人にだけは見せちゃいけないよ、これ。 思わず足を止めて、しげしげと眺めてしまう。 そのおかげで、後ろの三人が追いついた。 追いついたのは良いが、こちらも足が止まった。 三人ともやっぱりこの空間に度肝を抜かれてるみたい。 「……ゴクッ」 「ちょっ…杏子!?何こんなの見て唾飲み込んでんのよ?!」 「え、…あ!?そ、そんな事ないぞ!さぁさぁ何立ち止まってんの!早く行くぜ!」 お前が言うな。…と言いたいが、早く倒したいのはその通り。あたし達は再び走りだした。 結界の奥に待っていたのは、丸っこくて可愛らしい使い魔と、負けず劣らず可愛らしい、まるでぬいぐるみみたいな魔女。…と、キュゥべえ。 なんだ、もう着いてたんだね。 「そいつがここの魔女ね?じゃ、いつもどおりにパパーっとやっちゃうからキュゥべえは下がって!」 「……その事なんだけどね、ごめんさやか。もう少しだけ待っててもらえないかな?」 ―――え?何言ってんのよ……? 「そろそろ到着するはずさ。…あぁ、来た来た。待ってたよ!」 「暁美ほむら!」 「そして、海賊戦隊ゴーカイジャー!」 一瞬、その場の時間が止まる。 「……キュゥべえっ!?まさか貴方、裏切ったの?」 マミさんがいち早く動き出し、キュゥべえを問い詰める。 「裏切った?マミ、まだ僕にはそんな実感は無いんだけどな。」 「暁美ほむらと仲直りさせてあげようって言う話さ。”魔法少女同士”、ね。」 「…やっぱり、正義の味方同士で戦うなんて間違ってます。魔女相手になら協力を……!」 わけがわからない。あたし達を裏切ってゴーカイジャーに付いた?キュゥべえと転校生。 そしてキュゥべえのおせっかい。転校生の和解要求。 何より一番わけがわからないのは。 「おい、白いの、お前……!」 ゴーカイジャーも気づいたようだ。 なんで、魔女の結界の中に、ザンギャックの戦艦があるの? ―――side ジョー まさに一瞬の早業だった。白い獣「インキュベーター」が両耳を一振りする。 たったそれだけの動作で、その場にいた5人の少女が一斉に苦悶の声を上げ始める。 それぞれ別々の位置に付けた宝石「ソウルジェム」が一際大きく光り輝き始めた。 「インキュ…ベーター……!?何を…!」 ほむらが苦しみながらも獣を詰問する。 「僕の名前、今言ったでしょ?それが何よりの答えさ」 「君達魔法少女を孵化させるのが僕の役目。それは魔法少女を魔女にするって事でもあるし」 「今回のように”完成したソウルジェム”を刈取る事でもある。君は何でも知ってると思ってたけど、これは知らなかったみたいだね、ほむら」 「おいザンギャック野郎!…魔法少女の変身アイテムなんか奪ってどうするつもりなんだ?」 マーベラスの詰問。 「そうか、君らは知らなかったよね……ゴーカイジャー諸君。」 「手短に教えてあげようか?」 ―――それからこの白い獣が語った事は、非常に胸糞が悪い。その一言に尽きる。 曰く、自分達はこの星に生命が誕生してすぐにザンギャックの辺境探査隊として派遣され、地球の生命についての研究を行っていた。 曰く、その間に約1億7千万年前の「恐竜人」達と「魔女バンドーラ」との戦いを目撃した。 「魔女と戦う5人の戦士」の姿と、それに集まる感情エネルギーにヒントを得た自分達は、後年地球を支配する「人類」に対して「魔法少女作戦」を立案した。 概要は、魔力を授けて「魔女」と戦わせる事で希望の感情エネルギーを収集し、それを一気に絶望へと相転移させる事で多大なエネルギー資源を得ると言う物である。 その後、地球上やその他宇宙の彼方などで数々の「スーパー戦隊」が誕生し、彼らには多大な希望の精神エネルギーが集まっていった。 有史以前から生まれた数多くの魔法少女達に集まった精神エネルギーと同量同質、あるいはそれ以上の膨大なエネルギー。 そのエネルギーを強さの源の一つにする「スーパー戦隊」に、地球に対する数多の組織やザンギャック自身の攻勢は阻まれ続けてきた。 そして、そのパワーバランスが崩壊を迎えたのは、つい数ヶ月前の「レジェンド大戦」の事である。 一つの星を制服するには過剰とも言えるほどの戦力を注ぎこみ、全ての「スーパー戦隊」を相手取ったこのザンギャック最大の作戦。 星系一つを攻撃する為の大軍団を前にしては、さすがの「スーパー戦隊」も捨て身の攻撃に打って出ざるを得なかった。 ……それからは、むしろ俺たちゴーカイジャーの方が良く知っている。 捨て身の大攻勢によってレンジャーキーとして散らばった「34のスーパー戦隊の力」は全てゴーカイジャーが受け継ぎ、結果的にだがこの地球を守っているからだ。 戦力を大幅に削りながらも未だに成功しない地球侵略に業を煮やしたザンギャックは、超古代にこの星へと潜入していたインキュベーター達の部隊に目を止めた。 同じ希望のエネルギーを利用した「擬似レンジャーキー」の精製を命じ、兵士の強化を謀ったのだ。 その対象が見滝原に集った5人の魔法少女であり、彼女らのソウルジェムが試験体第一号、と言う事なのだ、と。 奴がそこまでを語り終えた時、俺の周囲には白い骸が数え切れないほどに積み重なっていた。 ルカ・アイム・ハカセは未だ悶え苦しむ魔法少女達を介抱し、マーベラスは「結界」全体を抑えこむかのように強く睨みつけている。 「……元ザンギャック陸戦教導歩兵隊所属:ジョー・ギブケン。君もつくづく無駄な事が好きだね」 「僕はもっとクールな人間だと踏んでたんだけどな」 何十体目かのインキュベーターが現れ、自分の亡骸をむさぼりにかかる。 それをも「ゴーカイガン」で蜂の巣にしながら吠える。 「黙っていろ……どの道、怒りを発散させる先が無ければ最後まで聞けた話では無い……」 「やはり俺がザンギャックを裏切ったのは正解だったようだ。貴様ほどの下衆がいるような国で働けるものか!」 「……まぁ、いいさ。どの道ソウルジェムの回収は完了した」 「あぁ、安心してよ。彼女達の感情はキーを使う兵士にとって邪魔になるからね、返してあげたよ」 「それに計画が成功したからにはこの星もじき、ザンギャックの配下になる。その暁には彼女達も臣民として皇帝陛下に仕えるんだから」 「感情の篭った奉仕活動を期待してるよ?そうでなきゃ、僕達の数十億年の苦労も報われないからね」 ようやく、戦艦から戦闘員「ゴーミン」と下士官「スゴーミン」がわらわらと吐き出され、行動隊長を守るためにこちらへ向かってくる。 そして「魔女」も。奥の椅子に座っていたぬいぐるみもが、こちらへ歩き出した。 「……上等じゃねぇか」 マーベラスの瞳がまさに怒りに燃えている。それは俺を含めた他の4人も同じだろう。 「てめぇみたいな海賊以下のゲス野郎は、銀河のどこを探したっていやしねぇ。……派手に行くぜっ!」 「「「「「ゴーカイチェンジ!」」」」」 ――――ゴォォォカイジャァァァァ! 気合の声が、結界内に響き渡った。 次ィィィ回!海賊戦隊ゴーカイジャー! 「プロの海賊が、あんなお嬢ちゃんに負けてられねぇよなっ!?」 「……一人ぼっちは、さびしいもんな」 「マーベラス、ごめんっ!」 「わたし、結局何も出来なかった。マミさんの説得も、上条くんを助ける事も。……何もかも」 第13.50話「そんなの、無理に決まってる」 CMのあと、みんなでスーパー戦隊の名前を憶えよう! ~http //www.youtube.com/watch?v=D5HjzISjiT0~ ED「スーパー戦隊 ヒーローゲッター」 この番組は (株)東映 「魔法少女まどか☆マギカ」制作スタッフ一同&Magica Quartet SS速報VIP板管理側の皆さん 読者の皆様 の提供で お送り致しました。 \ギャオーン!/ 仮面ライダー・オーズ!この後すぐ(嘘) NEXT 海賊戦隊ゴーカイジャー「見滝原市……?」 2
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【名前】 門矢士 【出展】 仮面ライダーディケイド 【性別】 男性 【外見】 茶髪の青年。黒いジャケットにマゼンダカラーのシャツを着ている。 【性格】 自信家で誰に対しても尊大な態度で話す。 【能力】 生身でも戦闘員レベルの怪人ならあしらえる身体能力を持っている。また、彼が写真を撮影すると、なぜか被写体が歪んでしまう。 【一人称、特徴的な口調など】 一人称:俺、二人称:お前 【把握用参考動画】 【解説】 以下、本ロワでの動向(ネタバレ) +開示する 初登場話 sm13 お前らのような主人公がいるか 登場話数 4話 スタンス 対主催 現在状況 一日目・午前の時点で生存 現データ sm100 未来を選択する意思時点 キャラとの関係 名前 関係 解説 初遭遇話 小野寺ユウスケ 仲間 未遭遇 海東純一 敵対 未遭遇 鹿目まどか 敵対 お前のようなまどかがいるか sm13 お前らのような主人公がいるか ケンシロウ 友好? 最初に遭遇した参加者。水を与える sm13 お前らのような主人公がいるか 衛宮士郎 友好 sm48 士郎から寅丸星は大変な槍を奪い返しに来ました 寅丸星 敵対 sm48 士郎から寅丸星は大変な槍を奪い返しに来ました ジョン・メイトリックス 友好 共に行動 sm48 士郎から寅丸星は大変な槍を奪い返しに来ました ルシフェル 敵対? sm48 士郎から寅丸星は大変な槍を奪い返しに来ました イーノック 友好 通じ合ったことでカードを手に入れる。ほむらによって殺害される sm48 士郎から寅丸星は大変な槍を奪い返しに来ました 暁美ほむら 敵対 sm100 未来を選択する意思
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夜科アゲハ 纒流子 Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● 001 Destiny Calling 開幕前 ◆wd6lXpjSKY ● ● 002 夜科アゲハ&セイバー ◆wd6lXpjSKY ● ● 016 LIKE A HARD RAIN 早朝 ◆wd6lXpjSKY ● 022 気絶するほど悩ましい ◆wd6lXpjSKY ● ● 031 光の屋上 闇の屋上 午前 ◆wd6lXpjSKY ● ● 034 錯綜するダイヤグラム ◆wd6lXpjSKY ● ● 039 わが臈たし悪の華 午後 ◆A23CJmo9LE ● ● 040 負けたまんまじゃいられねぇ 午後 ◆BATn1hMhn2 紅月カレン リンク Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● ● 003 紅月カレン&セイバー 開幕前 ◆DpgFZhamPE ● ● 019 ONE WAY HEART 早朝 ◆wd6lXpjSKY ● ● 026 火種 の オカリナ 午前 ◆dM45bKjPN2 ● ● 031 光の屋上 闇の屋上 ◆wd6lXpjSKY ● ● 034 錯綜するダイヤグラム ◆wd6lXpjSKY ● ● 039 わが臈たし悪の華 午後 ◆A23CJmo9LE タダノヒトナリ モリガン・アーンスランド Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● ● 004 タダノヒトナリ&アーチャー 開幕前 ◆lb.YEGOV.. ● 019 ONE WAY HEART 早朝 ◆wd6lXpjSKY ● 024 『僕と協力して同盟相手になって欲しいんだ』 ◆lb.YEGOV.. ● ● 033 戦争と平和 午前 ◆A23CJmo9LE 浅羽直之 穹徹仙]] Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● ● 005 浅羽直之&アーチャー 開幕前 ◆BATn1hMhn2 ● ● 028 あの空の向こう側へ 午前 ◆BATn1hMhn2 ● ● 036 誰がために命を燃やす 午後 ◆A23CJmo9LE ウォルター・C・ドルネーズ レミリア・スカーレット Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● ● 006 ウォルター・C・ドルネーズ&ランサー 開幕前 ◆oLzajvgbX6 ● ● 017 Vのため闘う者/老兵は死なず 未明 ◆A23CJmo9LE ● ● 028 あの空の向こう側へ 午前 ◆BATn1hMhn2 ● 037 近くとも遠く 午後 ◆lb.YEGOV.. ● ● 038 闇夜に生ける者たち ◆wd6lXpjSKY 朽木ルキア 前田慶次 Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● ● 007 朽木ルキア&ランサー 開幕前 ◆DpgFZhamPE ● ● 020 Bとの邂逅/ネジレタユガミ 早朝 ◆A23CJmo9LE ● ● 034 錯綜するダイヤグラム 午前 ◆wd6lXpjSKY ● ● 039 わが臈たし悪の華 午後 ◆A23CJmo9LE 鹿目まどか モンキー・D・ルフィ Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● ● 008 鹿目まどか&ライダー 開幕前 ◆wd6lXpjSKY ● ● 018 ゴムと反射と悪党と 未明 ◆dM45bKjPN2 ● ● 024 『僕と協力して同盟相手になって欲しいんだ』 早朝 ◆lb.YEGOV.. ● ● 033 戦争と平和 午前 ◆A23CJmo9LE 虹村形兆 エドワード・ニューゲート Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● ● 009 虹村形兆&ライダー 開幕前 ◆A23CJmo9LE ● ● 017 Vのため闘う者/老兵は死なず 未明 ◆A23CJmo9LE ● ● 027 MY TIME TO SHINE 午前 ◆wd6lXpjSKY ● ● 033 戦争と平和 ◆A23CJmo9LE 犬飼伊助 食蜂操祈 Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● ● 010 犬飼伊助&キャスター 開幕前 ◆BATn1hMhn2 ● ● 020 Bとの邂逅/ネジレタユガミ 早朝 ◆A23CJmo9LE ● ● 034 錯綜するダイヤグラム 午前 ◆wd6lXpjSKY ● ● 039 わが臈たし悪の華 午後 ◆A23CJmo9LE 暁美ほむら フェイスレス(白金) Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● ● 011 暁美ほむら&キャスター 開幕前 ◆WRYYYsmO4Y ● ● 023 開幕ベル 早朝 ◆WRYYYsmO4Y ● ● 029 クール&スマイル 午前 ◆oLzajvgbX6 ● ● 030 Gradus prohibitus ◆A23CJmo9LE エレン・イェーガー ジャファル Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● ● 012 エレン・イェーガー&アサシン 開幕前 ◆wd6lXpjSKY ● ● 027 MY TIME TO SHINE 午前 ◆wd6lXpjSKY ● ● 038 闇夜に生ける者たち 午後 ◆wd6lXpjSKY 人吉善吉 垣根帝督 Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● ● 013 人吉善吉&アサシン 開幕前 ◆iDawWxUUzg ● ● 016 LIKE A HARD RAIN 早朝 ◆wd6lXpjSKY ● ● 031 光の屋上 闇の屋上 午前 ◆wd6lXpjSKY ● ● 034 錯綜するダイヤグラム ◆wd6lXpjSKY ● 039 わが臈たし悪の華 午後 ◆A23CJmo9LE ● 040 負けたまんまじゃいられねぇ 午後 ◆BATn1hMhn2 間桐雁夜 一方通行 Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● ● 014 間桐雁夜&バーサーカー 開幕前 ◆wd6lXpjSKY ● ● 018 ゴムと反射と悪党と 未明 ◆dM45bKjPN2 ● ● 022 気絶するほど悩ましい 早朝 ◆wd6lXpjSKY ● ● 032 これって魔法みたいだね 午前 ◆wd6lXpjSKY ● ● 036 誰がために命を燃やす 午後 ◆A23CJmo9LE 美樹さやか 不動明 Mas Ser No タイトル 時間 作者 ● ● 015 悪魔の証明 開幕前 ◆A23CJmo9LE ● ● 021 だからね、あたしは大丈夫だよ 早朝 ◆BATn1hMhn2 ● ● 025 日常に潜む妖怪 ◆A23CJmo9LE ● ● 032 これって魔法みたいだね 午前 ◆wd6lXpjSKY ● ● 036 誰がために命を燃やす 午後 ◆A23CJmo9LE 天戯弥勒 Mas Ser No タイトル 時間 作者 001 Destiny Calling 開幕前 ◆wd6lXpjSKY 035 CALL.1:通達 正午 ◆wd6lXpjSKY
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【作品名】終末少女幻想アリスマチック 【ジャンル】少女剣劇・救世虚構恋愛奇騨 【名前】月ヶ瀬小夜音 【簡易テンプレ】柳生新陰流(江戸柳生)を修得 【変態属性】剣狂者 【設定】滅びに瀕した世界を救う為に、剣術を修得した少年少女が、仮想空間で真剣勝負する話 【変態性の詳細】 主人公を一目見て気に入るが、主人公に自分に求愛する為の条件として『自分と真剣勝負 して勝つこと』を要求 初戦は主人公の喉突き裂いて撃破 その後剣を教えたり共闘したりして仲が深まるも条件変わらず 二戦目では互いに好意を寄せ合っているものの、両者ともに全力全開で殺しに掛かる まあ、主人公に負けるけど このプロジェクトに選ばれなかったらどうするつもりだったのだろうか 自身のルートでは病身にも関わらず主人公と一緒にラスボスに挑む。 半端無く好戦的な女である 別のキャラのルートだとグレて、ある存在の力を借りて超強化するも、剣者としての純粋 さが濁りまくったせいでルートヒロインに敗北する 二回目のHシーンでいきなり青◯を決めてオレの度肝を抜いた 【簡易テンプレ】 付き合う為の条件が高過ぎる 剣者としては正しいのだろうが、世の男の大半が無理だぞこいつの強さだと 参戦vol.1 87 vol.1 125 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2012/07/21(土) 23 13 23.32 ID aiRT48UB 考察乙 123参考にして、自己考察 月ヶ瀬小夜音…赤尾とがガチ狂人なら小夜音は変人レベル。ちと難しいが、ほむらの上あたりか 月ヶ瀬小夜音 暁美ほむら
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最終登場時刻 第149話「交わした約束と残した思いと目覚めた心(後編)」終了時点 エリア 名前 最新話 【夜】 D-2 葛西善二郎 094 プレイ・ウィズ・ファイア 【真夜中】 C-5 ユーリ・ペトロフ 134 執着 G-3 暁美ほむら、岡部倫太郎 132 電脳亡霊のメッセンジャー 【深夜】 A-4 衛宮切嗣、セイバー、阿万音鈴羽、織斑千冬 148 戦いの果てに待つものはなにか B-4 X 145:熱【ししん】 C-4 井坂深紅郎 143 理解者はN/二人のケミストリー C-5 門矢士 141 Just keep on walking フィリップ、照井竜、笹塚衛士、桐生萌郁 144 喪失のP/軋む歯車 C-6 カザリ、海東大樹 138 Bad luck often brings good luck.(人間万事塞翁が馬) バーナビー・ブルックスJr.、巴マミ、イカロス 142 そんなあなたじゃないでしょう(前編)142 そんなあなたじゃないでしょう(後編) D-5 後藤慎太郎、ラウラ・ボーデヴィッヒ(ウヴァ) 136 誤解と道化と身中の虫 火野映司、鏑木・T・虎徹、カオス 147 泪のムコウ F-3 アンク、美樹さやか、脳噛ネウロ、アポロガイスト、小野寺ユウスケ 149 交わした約束と残した思いと目覚めた心(前編)149 交わした約束と残した思いと目覚めた心(後編)
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106 お前がまどかを殺したんだな ◆BEQBTq4Ltk 残された三人は言葉を交わすよりも先に行動を開始していた。 承太郎は頭部を木っ端微塵に粉砕された花京院の身体へ近付いている。 鹿目まどかは虚ろな目を抱えたまま倒れそうなぐらいふらふらな状態で後退している。 その彼女を追うのが暁美ほむらであった。 何が起きたかわからない。三人が抱いている偽りない感情である。 花京院の襲撃があったのは事実だ。DIOに操られている状態での交戦となった。 事前に肉の芽らしき情報が手に入っていた承太郎は昔と同じようにその芽を毟り取った。 これにより花京院はDIOの支配下から開放され本来の自分を取り戻すはずだった。 しかし承太郎達に訪れたのは頭部を粉砕された花京院だった者の死。 肉の芽を取り除いた後に放たれた一筋の光の矢が花京院を殺した。 何が起きたか解らない。 花京院を殺した人物が鹿目まどかな点も相まって現場は混沌と化している。 エスデスに同行した方がまだマシだったかもしれない。思いたくもない現実が待っているかもしれないのだ。 さて、承太郎は花京院の死体に近付きその顔を見るが当然の如く頭部は粉砕されている。 倒れている身体についていない、床を見ても赤い血しか付着していない。 DIOを倒す仲間だった男はまた操られ、そして死んだ。 過去からやって来た線もあるが今は関係ない。そんなことはどうでもいい。 仲間が死んだ、花京院典明という男が死んだ事実に何も変わりはないのだから。 「……おい」 過去から現実へ向き直した承太郎は後ろに居るまどかと乱入者に声を掛ける。 まどかの仲間である暁美ほむらという名前らしいが重要なことではない。 「なんで殺した、言え」 「まどかだって混乱している。今は触れないであげて」 「テメェには聞いてねえ。なんで花京院を殺したんだ」 「……………………」 「承太郎さん、だから今はまどかを――」 「黙れって言ってんだよこのアマ」 承太郎の横に浮かび上がるスタンドに警戒するほむらは盾に手を伸ばす。 何時でも時間停止を発動出来る状態に。どんな事態でも動けるように、まどかを守るように。 ラッシュの応酬を見るに承太郎の戦闘能力は一級品と見て間違いない。 スタンドと呼ばれる未知の力に対し自然と恐怖を覚え、魔法で勝てるか危うい。 視線だけは承太郎から逸らさず、黙って立っているまどかを守るようにほむらは数歩前に出た。 「まどかは殺しなんてする子じゃないわ」 「そいつはどうかな。まどかはついさっきも人を殺そうとしていたぜ」 「そんな……!? 適当な嘘をつくんじゃない!」 「なら花京院を殺したのは何でだって俺は聞いている」 誰も答えない。 ホール一帯を緊迫感が包み込み、ほむらの頬を汗が伝う。 「――訳は知らないけれどまどかは貴方と友好関係を築いていた。 仲間である貴方が襲われているのは助けた――うん、これが一番妥当じゃないかしら?」 「都合の良い解釈過ぎんぜ。そいつは俺に攻撃もして来たし俺は別行動を取るつもりだった。 仮に俺を助けたとしても頭を矢でぶっ飛ばすなんざ度が過ぎてんだよ。まどかは――その女は確実な殺意を持って花京院を殺した」 「まどかがそんなこと」「する訳無いって言うつもりらしいが実際に起きてんだ」「何が理由が」「あるなら教えろ」 言葉の応酬は続く。 「お前も魔法少女って奴なんだろ」「だったらどうしたって言うの」「赤い槍のガキもそうだが人を襲うことに躊躇しねえガキ共だ」 (佐倉杏子――気の強い彼女なら有り得るわね、余計なことを)「まどかも例外なく何人か襲っている……殺人鬼じゃないのは一緒に行動して解ってるつもりだった」 「ならまどかがそんなことをしない子だって貴方も解っているはずよ!」 「仲間が殺されてたんじゃテメェの口から吐かせるしか無えんだ。お前も『俺が今鹿目まどかを殺した』らキレるに違い無え」 言葉を返さず、場を見極めようと思考を張り巡らせるほむら。 承太郎はまどかに対し警戒しているよりも魔法少女という存在自体に警戒している。 赤い槍のガキは佐倉杏子で間違いない。まどかを含め承太郎は二度、魔法少女に悪い印象を持っているようだ。 ほむら自身まどかが花京院を殺した理由など知らない。寧ろ現実から逃げたいぐらいである。 放心状態のまどかを庇うように承太郎と論戦しているが彼が有利なのは当たり前である。 それでなくても承太郎に味方したい――大切な仲間が目の前で殺されればほむらも同じだ。 承太郎の発言には筋が通っている。そしてほむらの発言はまどかを守る一心で脆い。 突かれれば粉々に砕け散ってしまう程には芯の無い供述であり、まどかは優しい子だ。と強引に進めるしか無い。 承太郎が言う通りこの場でまどかが殺されればほむらは彼を殺す。それも徹底的にこの世から排除する。 故に花京院が殺された承太郎の気持ちは痛いほど解る――それでも。 「キレるどころか殺すわよ。 今はまどかを安静にさせたいの。会話も荒れ事も後にしてもらえるかしら」 まどかを最優先にする。 「ヤバイヤバイハライタァイ……いやートイレ長くてごめんね承太郎君。 さっきから物音凄いし取り込み中みたいだったけど……この死体、僕がトイレに行っている間に何があったの?」 とっくに火が点いて導火線がみるみるうちに減っていく状況に救世主が現れた。 「うげ……ちょっとグロ」 救世主がどうかは不明だが承太郎とほむらの衝突を遅らせることに貢献している。 トイレに行っていた足立は戦闘と思われる音と二人の言い争いを聞いて歩いて来た。 何故彼が戦闘中に来なかったかは不明である。長時間トイレに篭っていたのだろうか。 空条承太郎、鹿目まどか、花京院典明、暁美ほむら。 エスデス達が去ったコンサートホールに残った役者達が演じる劇に何故足立は居なかったのか。 まるで彼だけが物語から切り取られたように不自然な未登場である――しかしほむらには関係ない話だ。 「どなたでしょうか……?」 「あっ僕? 足立透、名簿見れば一発で解るからねよろしく。 一応刑事なんだけど銃とか全部没収されててさ……面目ないってのが現状、君は……まどかちゃんの友達かな?」 「暁美ほむら……まどかの友達の」 「ほむらちゃん、ね。燃え上がれ―って感じでかっこいい名前だけど……承太郎君、説明いい?」 謎の少女の名前も解ったところで足立は承太郎に状況説明を求めた。 足立の中で承太郎はかなりレベルの高い話しかけたくない存在である。 出会った瞬間に解る年齢からは想像出来ない威圧感、一緒に居れば心苦しい。 足立のスタンス的にも離れたいのだが――この話は別に関係ない。 年下、それも子供しかいない面子の中で一番年上でしっかりしているのが承太郎だ。 故に足立は承太郎から説明を聞く――そして遅れた役者を主役に禍い物のストーリーが幕を開ける。 「簡単だ足立さん、まどかが花京院――俺の仲間を殺した」 「ふむふむ……いや、殺しは駄目でしょ常識的に考えなくても駄目だよまどかちゃん」 一通り説明を聞いた足立は客席に座り、顎に手を付けながら黙っているまどかに注意をする。注意なんて優しい内容ではないが。 承太郎の説明中にほむらが「それは違うわ」と根拠が無いことばかり間に挟んで来ていた。大切な友達を庇うためだろう。 響きなら感動的だが現実は優しくない。受けるべき罰は存在しており、鹿目まどかを守る法律は存在しない。 元を辿れば殺し合いを開いた広川が悪いのだが、手を殺しに染めた人間全員お咎め無し、なんて上手い話は存在しない。 それならばどこかの犯罪者も同じように人を殺して、樂しんで、広川に責任を押し付けるだろう。 (どこかの犯罪者も……ね。 トイレ行ってる間にクソ面倒いことになってんじゃねぇよクソ……ま、籠もってた訳じゃないけど) 胸の中で毒を泥の中へブチ込むと足立の視線は自然とほむらへ移る。 花京院と一緒に現れた彼女。承太郎に襲いに掛かったことを考えれば彼女も『悪』の仲間と考えられる。 正義だから悪を倒す。そんな簡単に物事を解決出来る状況ではないため、無駄な記号は考えない。 友達を殺された男子高校生空条承太郎。 花京院を殺した女子中学生鹿目まどか。 その友達である女子中学生暁美ほむら。 「あ、だちさん……ほむらちゃん、承太郎さん……私、わた……っ!」 涙を流し呼吸が乱れたまままどかは頑張って言葉を発せようとしている。 今まで黙っていたが心の整理でも出来たのだろうか。しかし過呼吸気味となっており、パタンと客席に座ってしまう。 背中をさすり大丈夫と声を掛け続けるほむらとそれを睨む承太郎。溜息をつく足立。 エスデスが去り混沌とは無縁になる予定だったコンサートホール、何故こうなってしまったのか。 「まどかちゃん……い、今はとりあえず落ち着こっか! ほらこの水でも飲んでさ」 目の前の少女は殺人犯であり魔法少女である。 現行犯として逮捕し事情聴取を行うのが適当な場面ではあるがこの状況で法が万全を成すというのか。 足立はまどかを落ち着かせるためにバッグから自分に支給されているペットボトルを差し出した。 まどかをペットボトルを握ると少しだけ頭を下げて礼を述べる。まだ言葉を発するには呼吸が乱れている。 その光景を彼女の背後から睨む暁美ほむら。眼光が鋭く、足立は困ったように嗤っていた。 「はは……そんな睨まなくても」 「睨んでいるつもりはありませんでした。すいません足立さん」 「あ、そう? そんな風には見えねえんだよ……おっとなんでもないからね」 手を振り、引き攣った笑みを浮かべると足立は彼女達に背を向け承太郎の方へ歩き出す。 一連の流れを説明してもらったが、承太郎視点の情報が一番真実味を帯びていた。 暁美ほむらの供述は無意識に鹿目まどかを庇っている、云わば使いものにならない情報。 スタンド能力を含め承太郎から話を聞き出したいところだが彼は外に出る準備をしていた。 「ちょ、承太郎君!? 君さ、いや何してんの」 「俺はエスデスの野郎からアヴドゥルを引っこ抜いて別行動だ。アンタとはお別れだ足立さん」 バッグを担ぎ、客席を畳んだ承太郎は少ない言葉だけを残し歩き始める。 それを止めようと足立は慌てて承太郎の前に飛び出し腕を大きく広げて、進路を妨害する。 「いや君が居なくなったら誰がまどかちゃん達を守るのさ」 「もう一人の魔法少女がいるだろ」 「そうじゃなくてさ、まどかちゃんは君の友達を殺したんだろ? だったらその友達であるほむらちゃんも危険人物じゃないの?」 「……逆に聞くが友達を殺した奴と一緒に居たいと思うか?」 「……………………」 「じゃあな。俺がアヴドゥルを連れて此処に戻って来た時、足立さんが居ないことを祈るぜ」 足立の静止も気にせず承太郎は歩き続ける。 本来ならば鹿目まどかを問い正し状況と返答によっては――喋れない状態ならば自分が抑えるしか無い。 エスデスからアヴドゥルを連れ戻し、再びコンサートホールに来た時、喋れる状態にはなっているだろう。 その時こそが真実を知る時だ。死んだ花京院、魔法少女。 何故彼が死ななくてはならなかったのか。その全てを明かす時が必ず訪れるはずだ。 「まどか……? ま……ッ!? まどか!! ねえまどか!! しっかりして!!」 けれど承太郎がコンサートホールを出ることは無かった。 ■ 私はあの人を殺そうと思って弓を引きました。 偶然とかじゃなくて、確実に仕留めようとしていました。 前に襲って来た男の人と同じように――今度は成功……なんて言いたくない。 私はもう大切な人を失いたくない。 マミさんは死んだ。名前を呼ばれていたからもうマミさんには会えない。 誰がマミさんを殺したかなんて私には解らないです。 解ることは人を殺す悪魔が存在していることだけ。 もうマミさんみたいに悲しいことが起きないようにするには――私ってこんな考え出来たんだなって。 殺し合いに巻き込まれてから自分が自分じゃないような気がずっとしていました。 思えば最初からとんでもない幕開けで。花京院さん――承太郎さんの友達に襲われました。 あの時は解らなかったけど今なら解る、あれはスタンドによる攻撃だって。 魔法少女じゃなければ私は死んでいました。思いたくはないけどやっぱりこの身体は人間じゃないみたい。 その次に出会ったのが承太郎さんでした。 私が傷を再生している間に後藤と言う怪物と戦っていました。 承太郎さんはスタープラチナのスタンドを使って怪物と対決、退けることに成功しました。 ちょっと怖い見た目だけど、威圧感通りの強さを持っている人。 話を聞けば赤い槍の魔法少女……杏子ちゃんに襲われたと言っていました。 気の強い杏子ちゃんなら有り得そうで、私が止めなきゃ。変な意思が生まれました。 時間が経って私達はエスデスさんと出会いました。 とっても美人で、色っぽくて、大人なお姉さんで憧れちゃうかも……なんて。 エスデスさんはほむらちゃんと承太郎さんの友達であるアヴドゥルさんと知り合いでした。 私を襲った花京院さんが偽物かもしれない……そうだったらどれだけ良かったのか。 コンサートホールでは計六名のグループが結成されたんです。 新しく承太郎さんの友達であるアヴドゥルさん。それに足立さんとヒースクリフさんを加えて。 多くの人が一緒で私は安心していました――そこを狙うように放送が始まってマミさんの死を知りました。 その時のことはあまり覚えていません。覚えていたのはソウルジェムが濁っていたことぐらい。 錯乱していた私はヒースクリフさんからソウルジェムを貰って何とか穢れを浄化することが出来ました。 そして魔法少女の事を話したんです……怖かったけど受け入れてもらえて良かった。 一人で涙を流している時、私を襲って来た――魏志軍さん。 あの人はどんな能力を使ったかは不明ですが私の首を一部吹き飛ばしたんです。 語弊がある言い方かもしれないけど……私は反射的に拳を突き出していました。 自分らしくもなくて、慣れていない拳は簡単に避けられて承太郎さん達の加勢が無ければ本当に死んでいたかもしれません。 魏志軍さんが逃げようと閃光弾を投げた時――私は弓を引いていました。 何でかは解りません。ただ、死にたくなかった。そう、私は死にたくなかった。 此処で殺さなければ私もマミさんみたいに死んじゃう、そんなの嫌だ、死にたくない。 きっとこれが正解だと思います。自分のことなのによく解りません。 だから私は花京院さんにも弓を引いた――殺される前に殺せば死ぬこともないから。 ……なんて皆に説明することなんて弱い私には無理でした。 こんなことを言えば軽蔑されてしまう。それが怖い。私は悪くない、いや、悪いのに。言いたくない。 どうすればいいの。こんな状況じゃ、殺し合いに巻き込まれてる中、正しい判断何て出来ません。 私は死にたくなかった。それだけなんです。 なのに、なのに。 どうして涙が溢れでるんだろう。 ■ ほむらの叫び声に足立と承太郎は振り返る。 なんだなんだと覗き込んでみるとほむらが血相を変えて苦しんでいるまどかに近付いている。 その距離は密着に近く、まどかの肩を掴んで必死に訴えていた。 「どうしたのまどか!? 急に苦しみだして……ねぇ!」 首を自らの手で押さえ込んでいるまどかの表情は何かに苦しんでいた。 床には足立から受け取ったペットボトルが転がっており、落としてしまったのだろうか。水が零れている。 呼吸が更に荒くなっており言語の発音も通常通りとはいっていなく、聞き取るだけで精一杯な状況であった。 「まどかちゃんどうしたの……僕が解るかい、まどかちゃん!」 ほむらを押しのけて足立はまどかの瞳を覗き込む。 目と目が重なり、まどか自身に意識があることを確認する。どうやら此方からの声は聞こえているようだ。 何度も大丈夫か、と声を掛けるがまどかからまともな返事は返ってこず、事態には何の進展も訪れていない。 押し退けられたほむらは何度か足立を睨むが、流石にこの状況でまどかに触れるな! などと言えるはずがない。 刑事である彼なら自分よりも人体には詳しいはずだ。魔法少女絡みで無ければ任せた方がいいだろう。 (魔法少女絡み……ソウルジェムは……穢れているわね) 元から色が芳しくないまどかのソウルジェムであったが、やはり穢れている。 この会場で何があったか聞いてはいないが、相当な苦労を経験したのだろう。巴マミの死の件もある。 精神的弱さを持ちながら頑張って、振る舞って、意地を張っていた先輩魔法少女の巴マミ。 彼女の存在は後輩魔法少女であるまどかに――ほむら達にとってとても大きな存在だ。その背中を見て彼女達は生きて来た。 故に彼女の死はまどかにとってもほむらにとってもさやかにとっても杏子にとっても――無視することの出来ない件である。 ほむらは一瞬戸惑うが、視線を承太郎に移した。まどかをずっと視界に捉えていたいのだが、彼をノーマークにするのは危険過ぎる。 現状まどかに対して敵対意識を持っていると思われるのが彼――空条承太郎である。 彼がもしまどかに対して危害を加えるようであれば魔法を使うことに一切の躊躇いを持たない。 その本人である承太郎はゆっくりと此方に近付いている。 逆に言ってしまえばそれだけであり、スタンドも発動していなかれば武器の類も持ち併せていない。 「まどかちゃん、とりあえず水でも飲んで……くっ、どうすりゃいいんだよッ!」 彼女を落ち着かせようと足立は落ちているペットボトルを拾い上げ、彼女の口に水を注ぎ込む。 しかし当然のように逆効果であり、彼女は水を吐き散らしてしまう。足立は律儀に蓋を閉めていた。 その瞬間を空条承太郎は見逃さずに捉えていた。 足立は頭を抱え込み「どうしよう」「どうすれば」と狼狽えていた。 刑事とは思えない光景であるが、彼にとってもこの状況はイレギュラーであることは確かだ。 こんな無差別殺し合いを経験したことのある人間がどれだけ存在するのだろうか。それこそ概念を超えた先にある並行世界まで話を広げなくては。 誰もまどかに対する有用な治療が見当たらない中、時間だけ過ぎていき、悪魔の審判は呆気無く訪れることになる。 彼女の震えが止まった時、承太郎の動きも止まった。足立の動きも止まっている。ほむらだけが絶望の表情を浮かべていた。 まどかの顔は足立と重なっているため、その表情が見えているのは彼だけであり、ほむらからまどかの顔は見えていない。 止まる彼女の身体を目撃した時、ほむらは活動が停止したように輝きが止まったソウルジェムを見てしまっていた。 それが示す答えは一つの時が止まり、この世界線に留まる意味を消失させる暁美ほむらにとっての『世界の終わり』。 「私……わ……」 まどかの口から零れる言葉はとても弱い。ちょっとした物音で掻き消されるぐらいには響いていない。 お腹ではなく必死に喉元から絞り出したその声はまるで最後の灯火を連想させる。 人の死とは呆気無いものである。 流れ弾一発で死んだり、寿命で死ぬ者がいる。戦争でその身を焦がしたり、世界のために死ぬ者だっている。 宿命の相手と拳を重ねてその果てに息絶える者。邪悪の支配から開放された直後に頭部を撃ち抜かれて死んだ者。 人間の人生に死は憑物である。それがまどかの人生に訪れた、それだけの話しである。 まどかが最後に見たのは目の前に居る足立であった。 殺し合いに巻き込まれてから自分の精神は可怪しくなっていたかもしれない。 死にたくない一心と巴マミのような犠牲者を出したくなかった。まどかは思う。 何が正しい選択だったかなんて今となっては何一つ解らない。巻き込まれた時点で人生は終わっていたのかもしれない。 鹿目まどかは人を殺している。何れ裁きは訪れる。それが今な、だけ。 まどかが最後に見たのは目の前に居る笑みを浮かべた足立であった。 「死にたくない――死にたくないよ、ぉ……」 【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ 死亡】 糸が切れたマリオネットのように倒れたまどかの身体を見てほむらは上を見上げた。 その瞳からは絶え間なく涙が溢れ、心ここにあらずと謂わんばかりに何かを呟いている。 聞き取ろうと承太郎が後ろから耳を澄ました時、一種の狂気を感じてしまった。 「まどか、まどか、まどか……まどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどかまどか……あぁ」 死を受け入れることが出来ず、現実から逃げるように彼女は死んだまどかの名前を壊れた玩具のように何度も呟く。 承太郎は関わることを諦め、哀しみを持った瞳で彼女を見た後、足立に近付いた。 足立もまどかの身体に触れ脈や息、瞳孔を確認し死を確かめた後に承太郎の元へ歩み出す。 「ねえ承太郎君……花京院って奴はこんな能力も持ってるのかな」 「俺の知っている花京院にはそんな能力は……そもそもアイツが死んでいるならスタンドだって動かねえと思う」 「じゃあ! 誰がまどかちゃんを殺したんだ! あの苦しみ方は尋常じゃない、身体の中に干渉してる! それこそ毒とかスタンド能力? そんなところだろ!」 足で大地を踏み締めると同時に荒げた声で怒りを露わにする足立。刑事である自分が無力だったことに怒りを覚えているのだろうか。 対処出来ていない現実、何もなかった自分。狭間など存在するはずもなく、残ったのは鹿目まどかが死んでしまった事実のみだ。 一番年長者である足立は自分の不甲斐なさに怒りを……そうかもしれないが、そうじゃないかもしれない。 「――じゃあ、もう一度整理しようか足立さん。 まず俺たちはエスデス達と別れた後コンサートホールに残った」 「そうさ、それで僕がトイレに行っている間、ほむらちゃん達が来たんだろ?」 承太郎が冷静に状況整理を始める中、ほむらはまどかの名前を呟きながら彼女に近付いていた。 足元に横たわっている身体を持ち上げ、膝を付きながらほむらの意思は一度止まってしまう。 抱えたまどかの身体は冷たい。魔法少女であれど死んでしまえば死体は人間と変わらない。 この現実を受け入れることなど――彼女に出来るのだろうか。 「そうだ。俺達は花京院とほむらの襲撃にあった。ついでにほむらは花京院の野郎に操られていたが自力で振り解いた」 「操る……それでまどかちゃんを」 「いや、まどかには何もやっていねえ。それは俺が保証するぜ足立さんよぉ」 足立は花京院のスタンド能力を見ていなければ、彼がどんな人間かも解っていない。 未知の能力で襲撃があったと聞けば犯人は花京院、彼がまどかを殺したと考えても可怪しくない。 「じゃあまどかちゃんは何で死んだんだ……外見に目立った傷跡は無いから身体の中で何かがあったはず」 「何でってついさっきアンタも言ったよな足立さん……『それこそ毒とかスタンド能力』てっな」 「だからそのスタンド能力でまどかちゃんを……んだよ承太郎君、その目は」 「何でもない、俺は何でもないって目をしている」 足立を睨む承太郎。その眼光に足立は難色を示し承太郎に問い正そうとするが彼は之を流す。 何でもないと告げた後、再び状況生理のために言葉を紡ぎだした。 「俺は花京院をDIOの支配から開放した。アイツの頭に埋まってる肉の芽を取り出した後にまどかが殺した」 「正当防衛……って擁護出来る範囲を飛び越えているけど、自分達を守るためにやったんだよねぇ」 「それは知らねえが、アイツが花京院を殺したのは事実だ……なぁ足立さん、疲れてないか?」 「はぁ……承太郎君、君が何を言いたいかは知らないけど僕だって黙ってる訳にもいかないんだよ。 まどかちゃんの死体を安全な場所に移してほむらちゃんを支えたりってやることはたくさんあるの、解る?」 「……そうか。俺は疲れているなら手に持っているペットボトルでも飲んでくれ。そう言おうとしただけだが……まぁいい。 まどかは花京院を殺した後、禄に会話が通じない程度には混乱していた。その時に足立さんが来て落ち着かせるために水を飲ました」 「……………………」 承太郎が淡々とこれまでの経緯を説明していく。 彼も喋り続けて疲れたのか、バッグからペットボトルを取り出し水を飲み始める。 喉音を大きく鳴らしながら減っていく水。承太郎は足立を見つめながら水を飲んでいる。 相手を威圧するように眼力を込めて彼を見つめており、その視線は彼の目線と交差している。 「足立さんもその水、飲んだ方がいいんじゃあないか?」 「……へぇ、気遣いどうも」 「いいのか? なら話しを進める。 まどかはその後苦しみだして……これは足立さんも知っているよな。 その後アンタはまどかに水を飲ませて落ち着かせようとするが、失敗。丁寧にキャップを閉めた。 苦しみが止まらないまどかは死んじまった。死因は足立さんが言っている通り身体内部がヤラれたからだろう」 ■ さて、ここまで話した承太郎の説明だが足立は一つの確信があった。 しかしそれに気付くとはつまり、だ。承太郎は解っていてこの茶番を行っている。 あからさまに強調されるとある単語は確実に足立を追い詰めている、それも精神的に、だ。 ――このガキ……あぁクソ野郎だ。 まどかの状況を語るに当って足立はスタンド能力による干渉を指摘した。 だが、同じスタンド使いである承太郎は花京院のスタンドにそんな能力は存在しないと吐き捨てる。 彼女が死んだ理由を押し付けるには充分過ぎる能力だったが……失敗に終わる。 ――あんなあからさまに水飲みやがって……あぁクッソ! 何処でバレた……あのガキ、ご都合主義だってんならぶっ殺すぞ! 承太郎はまどかの死因を否定し、長丁場の中で足立に水分補給を促した。 確かに大事な行動ではあるが、死者が出て、その親友が居る中で提案するには悪ふざけが過ぎている。 ――お前も今直ぐこの水、口ん中に注ぎ込まれてえのかよぉ……なぁ承太郎ぉ……。 「なぁ承太郎君……何処で俺が殺したって気付いたんだい?」 「俺が見た時、アンタはまどかが落としたペットボトルを大事にしてたよな? あの状況で。 まどかが苦しみだした直前はアンタが持って来た水を飲んだ……その事に気付いちまったんだよ足立さん……いや足立。 テメェは俺が飲めって言ってもその水を飲まねえ――これで黒だ。まどかはテメェが殺したんだろ、その水に毒か何かを仕組んでな」 ――見ていただけ……? このガキは、本当に―― 「ご都合主義もいいとこ過ぎんだろこのクソガキがああああああああああああああああああ! たまたま見てただけで俺が殺した、しかも毒まで解った? 冗談じゃねえ、人生ナメてんのか、アァ!?」 「それがテメェの本性か……足立」 「足立さん、貴方が……ッ。 お前がまどかを殺したんだな」 ■ まどかを殺したのはお前か。 私が意識を取り戻したのはその瞬間であった。 承太郎さんが暴いた足立透の真実――毒殺の言葉を聞いて私は正気に戻った。 そう、大丈夫――私は正気に戻ったのよ。 まどかが死んだ時、私はまったやってしまったと後悔をした。 けれどこの空間に彼女が居ることは異端な状況であり、概念となった彼女は何故此処に居るのか。 会場が魔女の結界に包まれている可能性も考えたけれど、まどかが死んだ事実に変わりはない。 時間軸を跨げなくなってしまった私にとって、幻であろうとまどかと触れ合える時間を大切にしたかった。 だけど足立透はまどかを殺した あの男は許せない。 インキュベーターが絡んでいるとしか思えないこの状況何て今はどうでもいい。 まどかを殺したのはあの男、目の前に居るこの男。 まどかを殺した、まどかを殺した、まどかを殺したこの男が。 憎い。あぁ憎くて、殺したい程に憎んでいる。 許す必要など無い、神が審判を下さないならば私が今此処でこの男を殺してやる。私が正義だ。 殺し合いの黒幕何て後回しだ、今此処でこの男を殺さなければまどかが報われない。 だから私は時を止めた。 次に銃弾――所有していないからマスティマを発動し羽を射出する。 足立透の目の前には無数の羽がお前を殺すために構えている――時が動けばお前は羽に貫かれて死ぬ。 私が盾に触れた時、お前は死ぬ。 血を浴びたくないから私は足立透と軸をずらした場所に立って時を動かす。 まどかを殺したこの男、私の力で殺してやる。 ■ 「――は?」 気付けば俺の目の前には無数の尖った羽がめっちゃ並んでた。 意味解かんねえよなぁ。 俺はこの羽に貫かれて死ぬ? そうだよな、それしか想像出来ないって話しだよなぁ。クソ、クソ、クソ。 何で急にこんな羽があんだよ……斜めの方でほむらが笑ってやがる。 あのガキも魔法少女って言ってたな……じゃあこれは魔法の力です、ってか? ナメやがって、そんなモン認められっかよ、でもあのガキは俺を恨んでるよな。 愛しのまどかちゃんを殺した悪、って感じだよな。 何が悪で何が正義だか理解もしてねえこのガキに俺は殺されんのか? 冗談じゃねえ……どの世界にもクソガキが溢れていやがんのかよ、おい誰か答えろよ。 ふざけやがって、何が殺し合いだ。強要したらはいやります、って話になんねえだろうよ。 広川も相当頭がイカれてやがる……承太郎もだよ。 あぁ……死にたくねえなぁ……走馬灯みたいにクッソ長え時間だなぁ……。 死ぬ……? 俺が死ぬ……はは、ありえねえよなぁ。 どうせ戻っても……あの世界に戻ってもクソな未来しか見えねえしな。 あぁ死にたくねえなあ……へっ堂島さんの小言が懷かしい。 此処で死ぬってよぉ……つまんねえ人生だよな。 死にたくねえ……死にたくねえ! 何で俺が死ななきゃならねえんだよ、おい、有り得ねえだろ。 俺が何をしたっていうんだよ……殺人犯したガキ一人殺しただけだぜ? 意味も解かんねえ魔法に殺される……冗談もいいとこだよなぁ。あのガキ共みたく理不尽な奴らだよなぁ! 神様何て存在しねえけど一回ぐらい俺に微笑んでもいいんじゃねえか!? どうせ俺は此処で死ぬんだよぉ、なら――ちょっとぐらいいい夢見させろよ現実でさぁ! 死にたくねえんだよ、しつこいけど俺は死にたくねえんだよ。願い叶えてくれんなら今直ぐ叶えろクソ――例えばよぉ。 「ペ――ペルソナァァァァアアアアアアアア!!」 俺は掌にあったカードを無我夢中で握り潰した。 ■ 突如足立の目の前に現れたスタンド――ペルソナは禍々しい闘気を纏っていた。 近寄りたくない、近くに居るだけで気分や体調が悪くなる。そんな気を放っている。 手にしている得物を振るうと足立に向けられていた無数の羽を簡単に相殺していた。 「な……それはいったい」 「マガツイザナギィ……お前らを殺す俺のペルソナだよォ!! アハハハハッハハハハハハハハ!!」 腕を広げ高笑いの足立、勝ちを確信した表情で己のペルソナの名を告げる。 マガツイザナギ。 殺し合いに参加している鳴上悠が持つペルソナ・イザナギに酷似している禍津の力。 全体的な色調は紅であり、連想するのは血液や地獄といった禍津そのもの。 殺し合いに巻き込まれた時点では使用不可能だった力が足立の危機に応えた。 突然現れた――足立は知らないが時間停止によって放たれた羽。 自らに迫る生命の危機に応じて現れたペルソナは足立にとって救世主であり、起死回生の瞬間である。 「テメェもスタンド使いだったの――ッッッ!?」 「おっと余計なことはすんな……って聞こえてないかなぁ承太郎くぅん?」 ペルソナの発言に合わせ承太郎はスタンド――スタープラチナを展開するがその拳は足立に届かない。 行動するよりも先にマガツイザナギの斬撃が彼の腹を斬り裂いており、その場に倒れてしまう。 スタンドも消えてしまい、コンサートホールには足立の笑い声だけが響いていた。 「アハハハハハハ! ざまあないねえ……お前が気付かなきゃ用心棒としてもうちょっと生きれたのに残念だなぁ」 追い詰められていた足立だったが今は承太郎を彼が追い込んでおり、精神的ではなく物理的に逆転している。 マガツイザナギはまだ全ての能力を明かしていない。見たところ承太郎のスタンドは近接戦闘型である。 今のように遠距離や空間に干渉する方法ならば一方的に嬲れる。逆転ホームランは存在しない。 「アハハハハハハ……笑い止まんないよ……っああ?」 腹を抱えて笑っている足立の肩に何者かが手を置いていた。 承太郎は倒れている。ほむらはまどかの死体を回収して遠くで此方を睨んでいる。 この場に居るとすれば他は花京院の死体であり、誰も居ない筈である。 何者かがやって来た可能性も在るが、流石に足立・承太郎・ほむらの三人が揃って気付かないことはないだろう。 「誰だよ……って!? へぶぅ!」 振り向いた先には拳を後ろへ目一杯引いて一撃に備えるスタープラチナ。 足立が危機を察したと同時に拳は放たれ足立の顔面を捉え、彼を大きく殴り飛ばした。 コンサートホールの壁にぶち当たり、余りの衝撃からか辺りは砂煙が巻き上がり、彼を確認出来ない。 死んではいないが足立から目を離すのは危険過ぎる。 承太郎は何とか立ち上がるが己の出血量は想像以上であり、今直ぐにでも意識を手放したい程の痛みである。 気力だけで動いており、治療を受けなければ生命は長くない――以って数時間だろうか。 彼は足立に止めを刺すために砂煙が晴れるのを待つ。 斬撃による奇襲に備え自分の正面はスタープラチナで客席を攻撃し即席の壁を創る。 しかし承太郎の目に飛び込んできたのは足立が投げた手榴弾であった。 距離が離れているため自分に害はないが――問題は其処ではない。 コンサートホールは爆発音が響いた後、火の海となり舞台は地獄へと変わり果てる。 「あの野郎……ッ……待ちやがれ」 溢れ出る鮮血を無視して承太郎は足立を追い掛ける。 その生命――このままでは潰えてしまう現実を感じながら。 【D-2/コンサートホール・大ホール/一日目/昼】 ※手榴弾によって大ホールは火の海となっています。 ※※アヌビス神@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダースが落ちています。 【空条承太郎@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース】 [状態]:出血(絶大)腹に斬傷(致命的)疲労(絶大)精神的疲労(絶大) [装備]:DIOのナイフ@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース [道具]:デイパック、基本支給品、手榴弾×2、穢れがほとんど溜まったグリーフシード×3、『このラクガキを見て うしろをふり向いた時 おまえは 死ぬ』と書かれたハンカチ [思考・行動] 基本方針:主催者とDIOを倒す。 0:足立を追い掛ける 1:まどかの件は後でほむらに問い正す。 2:アヴドゥルと合流して、更にエスデスと別れて行動する。 3:情報収集をする。 4:後藤とエルフ耳の男、魔法少女やそれに近い存在を警戒。 まどかにも一応警戒しておく。 【備考】 ※参戦時期はDIOの館突入前。 ※後藤を怪物だと認識しています。 ※会場が浮かんでいることを知りました。 ※魔法少女の魔女化以外の性質と、魔女について知りました。 ※まどかの仲間である魔法少女4人の名前と特徴を把握しました。 ※DIOのナイフ@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダースが一本近くに落ちています。 ※エスデスに対し嫌悪感と警戒心を抱いています。 足立が承太郎の相手をしている間にほむらはまどかの死体を回収しバッグに仕舞い込んでいた。 死体とは云えバッグに人体を収納するのは気が引けるが仕方がない。まどかをあのまま放って置く訳にもいかない。 (あの男……時間停止の後に反応出来るなんて) 時間を止められたその『世界』は暁美ほむらと彼女が許した存在しか概念を知覚出来ない。 現に足立は時間停止の中一切動かず、彼はあの『世界』を認識していなかった。 故に開放された『世界』の理の中で彼はペルソナを瞬時に発動しマスティマを防いだことになる。 信じられないが目の前で起きているこの現実を受け入れるしか無い。頭を切り替える。 手榴弾の爆発から逃れた彼女は裏口までその身を避難させていた。 承太郎のことは気になるが……其処まで気に掛けるような存在でもない。 彼はまどかを殺そうとしていた……非情ではあるが此処で死んでもほむらは何も思わない。 (何も思わない訳無いじゃない……殺し合いに巻き込まれてから自分が自分ではないみたい、ね) 更に頭を切り替える。 これからの方針は――まどかを殺した足立を殺すこと。 殺人は駄目だとか倫理とか道徳は関係ない。大切な存在を殺した足立を殺す。 その後できっとソウルジェムも限界を迎えるだろう――足立を殺した時、それが暁美ほむらの人生に幕を降ろす時かもしれない。 まどかの死に耐えられる程、精神は安定していない。 今までは死んでも世界線を移動すれば『別の鹿目まどか』に出会えた。 しかし彼女が概念となり、自分の軸移動の魔法が失われた今――もうまどかに会えることはない。 これが魔女の結界ならば最後まで踊らされていたことになるが、まどかを殺した足立を殺せれば本望である。 マスティマを使用し天へ昇ったほむらは辺りを見渡す。 帝具の発動時間は残り多く見積もっても五分程度であろう。 その間に足立を見つけ出し、どんな方法を用いてでも殺す。 まどかの仇は私が――絶対に足立を殺す。 【D-2/コンサートホール・上空/一日目/昼】 【暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ(新編 叛逆の物語)】 [状態]:疲労(大)、ソウルジェムの濁り(絶大) 全身にかすり傷、精神的疲労(絶大)、まどかの死に対する哀しみ(測定不能)、足立を殺す決意 [装備]:見滝原中学の制服、まどかのリボン [道具]:デイパック(中にまどかの死体)、基本支給品、万里飛翔マスティマ@アカメが斬る! [思考]: 基本:足立を殺す 0:足立を殺す。 1:足立を殺した後、ソウルジェムを浄化する方法も、まどかを生き返らせる方法も無ければ自分も死ぬ。 [備考] ※参戦時期は、新編叛逆の物語で、まどかの本音を聞いてからのどこかからです。 ※まどかのリボンは支給品ではありません。既に身に着けていたものです ※魔法は時間停止の盾です。時間を撒き戻すことはできません。 ※この殺し合いにはインキュベーターが絡んでいると思っています。 ※時止は普段よりも多く魔力を消費します。時間については不明ですが分は無理です。 ※エスデスは危険人物だと認識しました。 ※花京院が武器庫から来たと思っています(本当は時計塔)。そのため、西側に参加者はいない可能性が高いと考えています。 ※この会場が魔女の結界であり、その魔女は自分ではないかと疑っています。また、殺し合いにインキュベーターが関わっており、自分の死が彼らの目的ではないかと疑っています。 「ほんっっとうにクソなガキだな……あー、殴られた所これ骨折れてんじゃねえか?」 時は遡りスタープラチナに殴り飛ばされた足立はホールを飛び出し入り口付近で顔を触っている。 殴り抜かれた右頬は確実に骨が折れており、痛みが顔から全身に広がっている。 我慢出来ない訳でもないが、痛みは痛みであり原因である承太郎へは怒りが込み上げてくる。 「これでお前も死ねッ!」 ピンを引き抜き、ホール目掛けて手榴弾を放り投げる。 その後自分は歩き始めコンサートホールから脱出し心地良くもない日差しを浴びる。 「どっかぁ~ん……黙って死んどけや」 爆音が響く中、足立はポケットに手を入れながら能力研究所へ――歩かない。 「エスデスいんだろ? あのクソ女に会いに行くんだなんて御免だね。アイツは身体だけの女、あとはクソ」 ならば足立が目指すのは――市庁舎である。 南下すればイェーガーズ本部。エスデスがトップを務める部隊だ、近寄りたくない。 無視して更に南へ向かえばDIOの館。吸血鬼(笑)が潜んでいると思われる館へ誰が行くものか。 北にある病院へ近付けば仮に承太郎が生きていれば治療に向かうだろう。 つまり目ぼしい建物を目印にするならば元より選択肢は限られていた。 「さぁて……この傷はお前だからな承太郎」 足立は殴られた痕跡を承太郎に襲われたと言いふらすつもりでいる。 彼の悪評を流し自分は悲劇のヒロインへ仕立てあげ、正義(笑)の集団へ紛れ込む。 失敗してもその時にはペルソナを駆使しその場を切り抜け、敵を殺せばいいだけだ。 「俺にもやっと出番が……って言ってもペルソナが使えるようになっただけか。 マイナスがゼロになっただけだろ……めんどくせえし本当に世の中――クソだな」 禍津の名を冠する男。 その目に光は映らず、映っていても刺激のない灰に覆われていた。 【D-2/コンサートホール・入口(外)/一日目/昼】 【足立透@PERSONA4】 [状態]:鳴上悠ら自称特別捜査隊への屈辱・殺意 広川への不満感 、右頬骨折 [装備]:なし [道具]:基本支給品一式、水鉄砲@現実、鉄の棒@寄生獣、ビタミン剤or青酸カリのカプセル×7、毒入りペットボトル(少量) [思考] 基本:優勝する(自分の存在価値を認めない全人類をシャドウにする) 0:対主催に紛れ込んで承太郎の悪評を流す。 1:ゲームに参加している鳴上悠・里中千枝の殺害。 2:自分が悪とバレた時は相手を殺す。 3:隙あらば、同行者を殺害して所持品を奪う。 5:エスデスとDIOには会いたくない。 [備考] ※参戦時期はTVアニメ1期25話終盤の鳴上悠に敗れて拳銃自殺を図った直後 ※ペルソナのマガツイザナギは自身が極限状態に追いやられる、もしくは激しい憎悪(鳴上らへの直接接触等)を抱かない限りは召喚できません ※支給品の鉄の棒は寄生獣23話で新一が後藤を刺した物です ※DIOがスタンド使い及び吸血鬼であると知りました。 ※ペルソナが発動可能となりました。 時系列順で読む Back 嵐の前に Next 雷光が照らすその先へ 投下順で読む Back 死への旅路 Next 帝王に油断は無い 099再会の物語 鹿目まどか GAME OVER 空条承太郎 113 不穏の前触れ 暁美ほむら 090 足立透の憂鬱 足立透
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No. 題名 作者 位置 登場人物 101 オリーブの恨みは恐ろしいって、ハッキリわかんだね ◆FbzPVNOXDo F-02 天野河リュウセイ、シャーロック・シェリンフォード、東風谷早苗、権兵衛、海東純一、ムラクモ 102 もげ!もげ!もげ!【プラシドの半身を】……もげ! ◆FbzPVNOXDo G-08E-07 プラシド、司馬宙、巡音ルカ、日本鬼子、ありがとウサギ 103 マスケット銃 ◆NgpPbOWd9I F-05 巴マミ、サーニャ・V・リトヴャク 104 考察フェイズ ◆FbzPVNOXDo E-2 不動遊星、松岡勝治 105 殺し合いから逃げよう、遠くへ遠くへ逃げよう ◆nVZ6p0TCus E-2 ロックオン・ストラトス 106 すべてはたった一つの間違いから ◆czaE8Nntlw G-06 我那覇響、アカツキ、四条雛子、ケイネス・エルメロイ・アーチボルト 107 損をするのはいつも優しい人ばかり ◆FbzPVNOXDo D-03C-04 東豪寺麗華、美樹さやか、風見幽香、右代宮譲治、ケンシロウ、ジャギ 108 侵略の星は流れた ◆FbzPVNOXDo E-09 アサシン(少女)、イカ娘、赤座あかり 109 ロイドの店デース ◆0uDu0SETOk G-5 男色ディーノ、ルシフェル、青鬼 110 聖夜♂サイレント・ホーリーコマンドー ◆FbzPVNOXDo H-04 龍昇ケン、ジョン・メイトリックス 111 ひとりぼっちは、寂しいもんな ◆czaE8Nntlw A-07 相生祐子 112 渚先生「あらにちょり君。まだ早いですよ」 ◆FbzPVNOXDo C-03 河城にとり、泉研、速水もこみち、アルセーヌ、有野晋哉、エイラ・イルマタル・ユーティライネン、聖白蓮 113 ニコロワγ~破壊者と野獣と時々、使徒~ ◆FbzPVNOXDo H-04 門矢士、野獣先輩、ラミエル 114 邪神×ウィッチ×騎士、泉にて ◆FbzPVNOXDo F-05 鹿目まどか、暁美ほむら、サーニャ・V・リトヴャク、巴マミ、ランサー 115 正義の在処 ◆czaE8Nntlw E-07 ありがとウサギ 116 只のお酒です、まったく問題ありません! ◆czaE8Nntlw H-04 星君 117 (そのときふしぎな事が起こっちゃ)いかんのか? ◆FTrPA9Zlak H-05H-06 キルリア、クマ 118 あいさつの決闘者 ◆FbzPVNOXDo D-09 グレーテル、ギルガメッシュ、総統閣下、ありがとウサギ 119 激戦の!ソウル・バーニングバトル! ◆FbzPVNOXDo C-03C-04 泉研、天野河リュウセイ、ジャギ、右代宮譲治、風見幽香 120 A.O.青鬼は死なないのか? 最終鬼畜化け物青鬼 ◆FbzPVNOXDo G-5 青鬼、男色ディーノ、ケイネス・エルメロイ・アーチボルト、カズマ 121 悪い人間は殺してやるー! ◆FbzPVNOXDo H-04 星君、キルリア 122 下っ端の憂鬱 ◆FbzPVNOXDo F-06 プラシド、日本鬼子、巡音ルカ、我那覇響、四条雛子、アカツキ 123 何故ならお前は、悪い子だからだー! ◆czaE8Nntlw G-03 フランク・ウェスト、ジョン・メイトリックス 、龍昇ケン 124 必ず無事で…… ◆ei404TFNOs E-2F-2 シャーロック・シェリンフォード、松岡勝治、権兵衛、不動遊星、海東純一、ムラクモ、東風谷早苗 125 胴長のクマにカブトボーグを与えてみた ◆FbzPVNOXDo E-2 ロックオン・ストラトス、ルシフェル、クマ 126 食戟のにとり ◆FbzPVNOXDo C-03 河城にとり、聖白蓮、速水もこみち、有野晋哉、エイラ・イルマタル・ユーティライネン、アルセーヌ、天野河リュウセイ、泉研 127 第二回定時放送 ◆FbzPVNOXDo ??? エンリケ、ベネット 128 希望の船 ◆FbzPVNOXDo A-07 相生祐子 129 真実 ◆ei404TFNOs H-04 龍昇ケン、星君、キルリア 130 何だ!ルシフェルっていい奴じゃん! ◆k5V1srvipM G-022??? 相生祐子、ルシフェル、クマ 131 AU王に挑んだウサギ ◆FTrPA9Zlak D-09 ありがとウサギ、ギルガメッシュ、アドルフ・ヒトラー、グレーテル 132 反逆 ◆FbzPVNOXDo E-05E-06 カズマ、巴マミ、鹿目まどか、暁美ほむら、サーニャ・V・リトヴャク 133 増殖するA、飛翔するP -お芋を貪るイェーガー- ◆k5V1srvipM C-06 プラシド、巡音ルカ、日本鬼子、四条雛子、アカツキ、我那覇響 134 槍兵の奇妙な四角関係とケンのパーフェクトにころわ教室 ◆FbzPVNOXDo G-04H-04 ランサー、男色ディーノ、龍昇ケン、星君、キルリア 135 幕間 ◆FbzPVNOXDo F-2 不動遊星、東豪寺麗華、美樹さやか 136 最悪の脚本(マッドスプリクト) ◆FbzPVNOXDo C-05D-04D-05 アカツキ、四条雛子、我那覇響、プラシド、巡音ルカ、日本鬼子、ジャギ、青鬼 137 イカ娘、侵略やめるってよ ◆FbzPVNOXDo F-08 イカ娘 138 そうだ船に行こう ◆FbzPVNOXDo G-6 ケイネス・エルメロイ・アーチボルト 139 小さな狼煙――人恋し妖怪―― ◆FbzPVNOXDo D-2 松岡勝治、シャーロック・シェリンフォード、権兵衛、右代宮譲治、ルシフェル、クマ、ベネット 140 きょうのわんこ ◆FbzPVNOXDo D-09 グレーテル、ギルガメッシュ、総統閣下 141 世紀末吸血主 ◆FbzPVNOXDo D-04 ロックオン・ストラトス、ケンシロウ 142 私気になります! ◆FbzPVNOXDo ??? ベネット、エンリケ、サリー、アリアス 143 D.K. ディケイドは世界を紡ぐのか? 最終鬼畜ホモディーノ ◆FbzPVNOXDo H-04 男色ディーノ、ランサー、門矢士 144 暇を持て余した神々の遊び ◆yZJRtWQFk. F-02 海東純一、東風谷早苗、ムラクモ 145 三人寄ればなんとやら…… ◆FbzPVNOXDo E-07 鹿目まどか、暁美ほむら、アサシン(少女) 146 お前に夢中だ!! エイラァァァァァ!!! ◆FbzPVNOXDo D-03 アルセーヌ、泉研、天野河リュウセイ、カズマ、サーニャ・V・リトヴャク 147 大きすぎる…修正が必要だ… ◆J/0wGHN.4E D-05C-03??? プラシド、巡音ルカ、ジャギ、青鬼、サリー、エンリケ、ベネット、クック、カルロ、志村けん、江頭2 50 148 幕間2 ◆FbzPVNOXDo H-04 ジョン・メイトリックス、フランス・ウェスト、ケイネス・エルメロイ・アーチボルト 149 自分から騙されていくのか(困惑) ◆FbzPVNOXDo G-04 東風谷早苗、ムラクモ、海東純一、龍昇ケン、星君 150 伏線回収した淫夢くんUC ◆J/0wGHN.4E F-02H-01 不動遊星、相生祐子
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概要 仮面ライダーとまどか☆マギカのクロスオーバー作品。 作者の仮面ライダーW好きが文面から滲み出ているため、同作品のファンにはたまらない構成となっている。 ちなみに作者はハッピーエンド至上主義者を自称しており、過去の作品の結末もハッピーエンドで締めくくられている。 『その頑張りを仮面ライダーは受け止めて、背中を押してやるだけさ』 ジャンル クロスオーバー 元スレ SS速報 投稿日 2012/02/20~ 地の文 あり 備考 現行 登場人物 鹿目まどか 「左翔太郎さん、っていうの」 暁美ほむら 「……格好つけ過ぎ。でも、いいでしょう。信じてみるわ……いえ、私だって、希望を信じてみたい」 美樹さやか 「未来は、変えられる。どんなに辛くて苦しいことだって、使い方次第できっとそれは素晴らしいものに変えてゆける」 巴マミ 「私が、救ってみせる。私は、そのための力を持っているんだから」 上条恭介 (……なんで僕、こんなに落ち込んでるんだろ。さやかと喧嘩したことなんて、今までにもあっただろうに) 左翔太郎 「そう、仮面ライダー。街の涙を拭う緑と黒のハンカチ……それが俺達、仮面ライダーWだ」 フィリップ 『……了解した。それでは、検索を始めよう』 火野映司 「……あれ? やっぱりヤミーだったんだ」 名前 コメント すべてのコメントを見る
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朝 話数 タイトル 作者 登場人物 時間 場所 048 生生流転――ふたりぼっちのラグナロク ◆2zEnKfaCDc 刈り取るもの、上井エルマ 朝 E-6 049 このちっぽけな世界で大いなる退屈を遊ぼう ◆2zEnKfaCDc 初柴ヒスイ 朝 C-2 050 共に沈めよカルネアデス【前編】共に沈めよカルネアデス【後編】 ◆2zEnKfaCDc 新島真、岩永琴子、綾崎ハヤテ、桂ヒナギク 朝 D-4D-3 051 バイバイYESTERDAY ◆2zEnKfaCDc 赤羽業、高巻杏 朝 E-6 052 つわものどもが夢の跡 ◆2zEnKfaCDc 雨宮蓮、小林さん、漆原半蔵、花沢輝気 朝 D-3 053 朝焼けすらも許さない ◆2zEnKfaCDc 三千院ナギ、モルガナ 朝 B-4 055 眠り姫を起こすのは ◆2zEnKfaCDc 桜川九郎 朝 C-2 056 ニアミス ◆EPyDv9DKJs 滝谷真、大山猛(ファフニール)、暁美ほむら 朝 C-4 午前 054 Memosepia【戻れない選択が象ったもしもが、ちらついた】Memosepia【あの日隣で、一緒に笑えた青い時の感覚は――】Memosepia【その体温振り払って、遠くまで】Memosepia【戻れない選択が象ったもしもが、始まった】 ◆2zEnKfaCDc 鎌月鈴乃、小林カンナ、鹿目まどか、巴マミ、佐倉杏子、潮田渚、弓原紗季 午前 C-4、D-4